〝ジェニファー・ビールズ〟特別インタビュー!
——今撮影しているものが最終シーズンになりますが、この6年を振り返ってみていかがですか?
J 私たちがやり遂げたことをとても誇りに思うわ。私自身、ストーリーテリングのパワーを学んだの。いかにそれが人々の人生を変え、カルチャーにインパクトを与えることが出来るかを学んだわ。私たちがやったことをとても誇りに感じているわ。
——ベットとティナの関係は一番注目されていますが、シーズン5とシーズン6では、二人の関係はどうなっていくのですか?
J 一年前のことはいつも覚えていないの。自分が今やっているものしか覚えていないの。去年のことね、、、。今年はもっと関係が強いものになっているわね。しっかりと地に足が着いたものになっているの。二人が同レベルで結びついてきているの。今年の方が一緒にいるのがより楽しくなっているわね。前ほど喧嘩もないし、お互い一緒にいるのをより楽しむようになってきているの。
——あなたにとってこの6年は特別な期間だったと思いますが、これだけは忘れられないという特に印象に残っているエピソードについて教えて下さい。
J 私はベットとティナのファイトシーンは絶対に忘れないでしょうね。ベットが浮気をしているのをティナが発見した時のね。それはまるで喧嘩してセックスし、喧嘩してセックスしているようだったの。とても演じるのが難しいシーンだったわ。でも最終的にはとても満足のいくものになったの。なぜなら本当に自分たちのもっているものをすべてを出し切ったと感じれたからよ。だからそれは私にとって明らかに大事なものなの。あのシーンが特に際立っているわね。それと私たちが元に戻った時もおもしろいシーンだったわね。なぜならそのシーンの中には実に多くの驚きがあったから。ビター・スイートだった。楽しかった時間はほとんど覚えていないものね(笑)。このシーズンでは、みんなでバーで笑っているシーンがあったわ。ちょっとコントロールがきかない感じで。少し酔っぱらってて、とても楽しかったわ。でもいつもベッドルームでのあの最初のファイトシーンを思い出すの。なぜならそれは私が今までにやったものと全然違うものだったからよ。恐かったし、難しかったわ。かなりね。なぜならその時私はダイエットしていたから、すべてのことをより強烈に感じていたの。とても強烈だったわね。
——6年間という長い時間ベット役を演じることが出来た秘訣は何ですか?あなたはこのキャラクターのどんな点に惹かれていましたか?
J 私はこのキャラクターの中にある複雑な面に魅力を感じていたと思うわ。それがまず第一の点ね。役者としてとても自分勝手に見ると、見るからにとても自信に満ちた人物だけど、実は信じられないぐらい自信がないの。その二つを同時に演じることは役者としてとてもおもしろいものだったわ。最初に脚本を読んでそう感じたわ。そしてこういった作品がテレビで作られていないことに気づいたの。次の5年、6年、私を突き動かしてきたのは、この番組やこれらのストーリーが、大きなゲイ・コミュニティーのない場所に住む若い女性にとっていかに大切かという事実なの。彼女たちにとってポピュラー・カルチャーの中に自分たちを投影出来たのは多分初めての出来事だったの。そしてそういった人に命綱を与えるというアイディアは私にとってとてもとても重要なことだったわ。今年私はそういう風に自分が想像していた女の子からファンレターをもらったの。それは私にとってすべてを意味していたの。そのコピーがオフィスにあるわ。もしもそのレターを使うとしたら、その女の子の名前だけは使わないでね。なぜなら彼女は私がその手紙をみんなに見せるためにオフィスに貼っているのを知らないから。それは明らかにその手紙の狙いではないし。でもそれはとても興味深い手紙なの。なぜならそれはこの番組がいかに人々にインパクトを与えたかを物語っているからよ。
——仕事をしているベットはとても魅力的です。女性として仕事をすること、キャリアを持つことについてはどうお考えですか?プロフェッショナルとして仕事を持ち、いろんなことをこなしていくことについて聞かせて下さい。
J そういうことは特に考える必要がなかったの。なぜなら私が子供の頃から母は仕事をしてキャリアを持っていたわ。だから生まれた瞬間から、すべての女性がキャリアを持つことが当然だと思っていたの。それは別に変わったことではなかったのよ。今女性がキャリアを持っていない方が私には普通じゃない気がするわ。そういう風に私は考えてしまうの。だからベットや彼女のキャリアや仕事に対する思いについて考える時も、彼女がパーソナルライフと仕事を両立させるのに苦労することについて特別に意識する必要はなかったわ。私が考えないといけなかったのは、ミュージアムのディレクターであるということがどういうことか、またはギャラリーの持ち主であるというのはどういうことか、いろいろ違ったショー(展示会)のためにお金を集めることがどういうことか、どんなクォリティのショーを作り出したいかといったことだったわ。でも女性としてキャリアを持つことに関しては、ごく普通のことだったわね。
——シーズン4の中で、あなたは性格分析され、仕切り屋だと言われて非常にショックを受けるシーンがあります。
J そうね。彼女はそうしないとなにも進まないと思っているの。そうやってベットは、物事を合理化するのよ。
——その分析の影響で、シーズン5や6で彼女の性格が変わっていくということはあるんですか?
J 彼女はティナが自分の意見がもっと言えるスペースを与えることにより気を遣うようになったと思うわ。彼女が自分の意見を持てるようにね。でも、彼女はまだまだ自分の意見を主張する人なの。他人の意見により耳を傾けるようになっていると思うわ。必ずしも彼女がそれを受け入れるわけではないけどね。彼女はもっとオープンだと思う。
——今ファイナルシーズンを迎えるわけですが、もしこの番組をシーズン1からやり直すとしたら、どのキャラクターを演じたいと思いますか?またその理由を聞かせて下さい。
J 私はいつもベットを演じたいと思うわ。彼女はとても複雑で興味深いの。私の中にある義務感に彼女がぴったりなの。汚れた責任感みたいなの。一生懸命正しいことをやろうとしたり、道徳的にやろうとするんだけど、そういうのはとても難しいの。なぜなら人間だからよ。私にはそういうのを演じるのはとてもおもしろいことなの。
(ジェニファーが水をもらう)
J 街を少しは見ることは出来ましたか?とてもきれいな街でしょう?あなたたちは私が東京にいる時みたいよね。少ししか時間が
ないの。でもきっとまた日本に呼んでもらえると思うわ(笑)。
——この番組を6年続けてきて、共演者とも強い絆で結ばれていると思いますが、現場ではどの程度アドリブで演じられているのですか?
J 今シーズンは、私がシニアということもあり、いつもよりずっと多くのアドリブをやっているわ。今まではそれほどやっていなかったの。普段は脚本通りにやるようにしていて、少しだけ変えたりするけど、変える時はいつも前もってやるようにしていたわ。でも今年はシニア(最後)の年ということもあるからね。たまには自分で作ったりしているわ。でもミアほどアドリブしてないわよ(大笑)。
——日本に初めて行った時の一番の思い出を聞かせて下さい。
J 公園が大好きだったわ。そこですべてのインタビューをやったの。それとカラオケね。彼ら(石川さん、鈴木さんに向かって)がカラオケをするのを見てみてよ。すごくうまいんだから。ロックスターみたいなの。信じられないぐらいなの。私はとてもたじろいでしまったわ。私もカラオケをやる気だったんだけどね。私も少しパット・ベネターがやれるわ。悪くはないの。でも彼らはプロよ。彼らに対抗するのは無理。私は彼らに大差をつけられてしまったわ。それから街の真ん中にチルドレン・センターがあってとても美しくて楽しかった。京都も素晴らしかったわ。京都には何度か行ってるけど、とても心が落ち着くの。そこにいるのがとても好き。東京も大好き。歩いたり、地下鉄に乗ったりするのが大好きなの。そういうのがとても楽しいわ。すごく心が落ち着くわ。
——「Lワード」ではLOVEというのが一番大事な要素だと思いますが、ラブというものをどのようにお考えでしょうか?
J それはなにかいつも発展し、進化していくものだと思うわ。ベットが自分のことや自分の限界を知れば知るほど、彼女は他の人を受け入れられるようになるの。だからある意味、自分を知ることが他の人への思いやりにつながると思うわ。
――日本のファンへ一言
J みんなで一緒に歌わないとね。「オウマ」を私と一緒に歌わなないと。「オウマの親子は仲良し子よし、いつでも一緒にポックリ、ポックリ歩く」(日本語で歌う)
毎回日本にいく度に新しい歌を覚えるの。だからまた日本に戻らないといけないのよ。サンキュー。その歌は二つのバージョンを教えてもらったけど、一つだけしか覚えられなかったの。お会い出来てとても嬉しかったわ。ここまで来て下さって本当にありがとう。サンキューベリーマッチ!!
じぇにふぁー・びーるす★
’63 年12月19日、米イリノイ州シカゴ生まれ。’83年、イエール大学在学中に『フラッシュダンス』で主演デビュー。主な出演作は『イン・ザ・スープ』(’92)『ミセス・パーカー/ジャズエイジの華』(’94)『アニバーサリーの夜に』(’01)『呪怨パンデミック』(’06)など。 ’09年はケビン・クライン共演の『Joueuse』が公開予定。ほか、TVドラマ『Lie to Me』にゲスト出演。最新作はデンゼル・ワシントン共演の『The Book of Eli』。
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