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“高校生のSMレッスン”というセンセーショナルな内容で話題を集めている、人気コミック『ナナとカオル』。
話題となった実写化第1弾、映画『ナナとカオル』(2011年)は、コミックのシーンを忠実に再現し、劇場、DVD、配信等で大ヒットを記録。そして現在、第2弾が公開中!
2人の秘密の関係はさらにエスカレートしながらも、素直になれない、もどかしいピュアな純愛模様が描かれている。
“キモイ”童貞男子・カオルという、一筋縄ではいかない男子高生を演じたのが、
第1弾でもカオルを演じた、若手俳優の栩原楽人。
SMプレイを演じるまでの苦労や、役へのアプローチなどをインタビューしてきました!

とちはら・らくと★

89 年10月19日生まれ。東京都出身。00年愛の劇場『ママまっしぐら!』(TBS系)でデビュー。おもな代表作に、TVドラマ『仮面ライダー響鬼』、大河ドラマ『龍馬伝』、映画『純情』などがある。13年に映画『永遠の0』の公開が控える。

映画『ナナとカオル 第2章』

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監督:清水厚
出演:栩原楽人 青野未来 瀬戸早妃 染谷俊之 他
渋谷ユーロスペースにてレイトショー
(オフィシャルサイト)http://www.vap.co.jp/nanakao2/

(あらすじ)
美形でグラマー、生徒会の副会長を務める優等生のナナ(青野未来)と、Hなことばかり考えている童貞男子のカオルは、家も隣同士の幼なじみ。ふとしたことが
きっかけで、ナナの“秘密の息抜き”を手伝うことになったカオル…。その“息抜き”とはSMプレイだった…。成長していくにつれ、少しずつ形を変えていく
2人の仲。春休みになり、ひょんなことから温泉街にやってきた2人だが、同行する生徒会のみんなに隠れ、“秘密の息抜き”を始めることにした…。

 

――まずは、完成作をご覧になっての感想をお聞かせください。
image「やっと出来上がったと思って単純に嬉しかったです。1作目が終わったときに、2作目もカオル役をやりたいとすぐに思ったんです。でも、じっさい、第2章のお話をいただいたときに『前回を越えなきゃいけないな』と思いました」

――2作目も出演したいと思った理由は何でしょうか?
「カオルを演じていてすごく面白かったんです。僕は、ダメ人間というか、欠点だらけの人間が好きなんでしょうね。それと、自分の年齢より下の役のほうが、客観的に見られて演じていて楽しいですし」

――カオル役のオファーがあったときの感想は?
「嬉しかったです。と、同時に、今回は明確にカオル像が見えていたので、しっかり演じないといけないなと思いました。1作目の時は、カオルのようなダメな男の役が初めてだったので、悩みながら手探りで役をつくっていく感じだったんですけど」

――カオルを演じながらカオルに共感できる部分はありましたか?
「カオルってすごい照れ屋だと思うんです。“好き”っていう気持ちを伝えるのに、すごく遠回りして、ものすごく時間をかけないと伝えられない。その愛情表現がSMという形になって表れているかなと思うんです。僕も自分の気持ちをすぐに伝えられない方なので、そういう部分は似ていると思います」

――前作は原作に忠実につくられていて、第2章は、原作と内容が違う部分もあったそうですね。台本を読んでの最初の感想をお聞かせください。
image「前作は、ナナとカオルの心の距離が遠いところからどんどん近づいていくという物語でしたけど、今回は、2人の距離は既にすごく近いのに、“僕達の関係って一体何なのだろう?”と悩む内容なので、2人の空気感でそう見えていないといけない。それをどうやってお客さんに伝えればいいのか考えましたね」

――前作よりも、映画の中の言葉を借りると、カオルの『キモサ』が倍増していました(笑)。見た目も内面も。
「そうですね。監督と話しあったときに『前回よりも気持ち悪くしてほしい』って言われまして(笑)」

――その話し合いの結果生まれたのが、あのような、カオルだったんですね。
「そうです(笑)。髪型も『前髪、もう少し長くしようか』って言われて。髪が前に流れるよう、ヘアメイクさんにずっとブロウしてもらっていました」

――この映画の要ともいえる、SMプレイのシーンですが、前作では緊縛が中心でした。本作では緊縛のほか、スパンキングのシーンもあります。スパンキングシーンでは栩原さんの壊れっぷりが印象にのこりました(笑)。緊縛に関しては、役を通してかなりお上手になったのでは?
「前作は緊縛に関しては何も知らなかったので、椅子を相手に一人で練習しました。その甲斐あって、というわけではないんですが、簡単なものはできるようになりましたね。今回は縛るシーンはあまりないのですが、どちらかというと、スパンキングのほうが心配でした」

――映画を拝見していて、スパンキングシーンは本気で叩いているように見えましたが……。
「はい(笑)。本当に申し訳ないんですけど、終わったあとはナナ役の青野さんに謝りました」

――緊縛同様、スパンキングの指導も受けられたんでしょうか?
image「はい。緊縛師の荊子(いばらこ)さんに教わりました。SM全般については荊子さんにお話を聞いて、責める責められるだけの関係ではなく、最終的に根っこに優しさがないといけないということを教わりました。スパンキングに関しては、見せるという点において、どう叩いたらきれいに見えるのか……を教わりましたね」

――前作、第2章を通じてSMに関する知識も増えたんではないでしょうか?
「スパンキングという言葉さえ知らなかったので、知識は増えたと思います(笑)」

――「栩原さんならSMについて知識がある」と、周りから思われているかも!?
「あははははは(笑)。どうなんでしょう、僕はいろんなキャラクターを演じたいと思っているので、僕にとってカオルはすごく大切な役ですね」

――ナナ役の青野未来さんとの共演の感想をお聞かせください。
「個人的な感想ですけど、原作のナナっぽい雰囲気の方だと思いました。ちょっとミステリアスで、いつも凛としていて……。大変なシーンもあったにもかかわらず、くじけずに役と作品に向き合っていたので、僕も共演できて楽しかったです。度胸のある方でしたね」

――原作は「ヤングアニマル」で現在も進行中ですけど、もしかして「ナナとカオル第3章」もあるのでは、と、期待してしまうのですが……。

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「僕は『(第3章)やりましょう』と一人で言い続けています。またカオルをやりたいです。『ナナとカオル』を自分の代表作にしたいくらいですから」

――前作の時も取材させていただいたのですが、その時、演技の面でマネージャーさんをぎゃふんと言わせたいとおっしゃっていたんです。約1年半を経てどうですか? 
「1年と少しではまだまだです。全然ですね」
(※ここで<マネージャーさん>「ちょっとはギャフンと言わされていますよ」)

――だそうですよ。
「あ、そうなんですね(笑)。でもまだまだです。頑張らないと」

――もし「ナナとカオル 第3章」があるなら、さらに演技力がパワーアップした栩原さんにお会いできればと思います。では最後に、作品のPRをお願いします。
「ストレートに好きだと伝えられない、キスもまだ、手もつないでいないナナとカオルが、SMという手段で愛を伝えあってる。ちょっと変わっている2人かもしれないけど、2人の純愛の部分を見てほしいです。根っこにある愛の深さを感じていただければ嬉しいです」

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