映画『私の奴隷になりなさい』で壇蜜と共演し、過激なシーンを見せた真山明大が、新作映画『うそつきパラドクス』でも数々の濡れ場を演じている。女性を思うあまり、危険な関係へ流れていってしまう男性役だ。
まやま・あきひろ★
88年1月31日生まれ、宮城県出身。04年、第17回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで審査員特別賞を受賞し、ドラマ『レガッ
タ~君といた永遠~』(テレビ朝日系)でデビュー。おもな出演作にドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)、『メイちゃんの執事』(フジテレビ系)、映画『私
の奴隷になりなさい』(12年)などがある。
映画『うそつきパラドクス』
監督・脚本/古田浩太 9月7日(土)~、ヒューマントラストシネマ渋谷にて一週間限定レイトショー。ほか、全国順次公開。
(c)きづきあきら+サトウナンキ/白泉社・バップ
(オフィシャルサイト)http://www.vap.co.jp/uso-para/
――完成作をご覧になっての感想をお聞かせください。
「最初に見たときは『思っていた以上に濡れ場が多いな』と感じました。でも恋愛って、そういう部分を避けては通れないですよね。その意味では、濡れ場もすんなりと見ることができました。今回の役は今までにないくらい、共感できる部分が多かったです」
――真山さんが演じる俊介とは、具体的にどういう部分に共感できましたか?
「普段、僕はすごく人見知りなんです。でも、家族や友達、親しい人たちとは、ふざけ合ったり、甘えたりする。そういう、2人きりになったら心を許すような部分は、似ているかなと」
――俊介は、草食系に見えながら、じつはけっこう肉食な面がありますよね。好きな女性に果敢に挑んでいくところとか。
「そうなんです。でも、彼の積極的な面は、普段の僕は持っていないかな。それと、彼氏がいる女性に近づいていく部分とか。そこはあまり共感できません」
――俊介が女性に言った『彼氏の代用品にしてほしい』というセリフ、真山さんは共感できないですか?
「そうですね。すでに彼氏がいる女性の恋人になりたいとか、そもそもそういう発想がないです。どんなに魅力的でも奪ってまで……とは考えないですね。『彼氏の代用品でいいから』というセリフも、ちょっと女々しい気がするし」
――原作は同名のタイトルのマンガですが、ご覧になったことはありますか?
「映画は3巻までのストーリーを描いたものなので、そこまで読みました。その先は、まだ読まないほうがいいかなと思って。監督からも、コミックに忠実に、と意識しなくてもいいと言われました 。先に台本を読んでいたんですが、僕の中では、前の映画『私の奴隷になりなさい』の経験が大きくて、それがあったからこそ、今回は演じられたのかなと思っています。あのときは、オファーを受けるか1週間くらい悩んだんですけど、今回はそういうことはなくて。役者は演じ、表現することが仕事だし、そういう意味では、すぐに(この役を)やりたいなと思いました」
――『私の奴隷になりなさい』の出演があったから、オファーがあったのかもしれませんね。
「あのときは、現場に入るとじんましんが出たりして。今回は、そういうことはなかったですね。相手役の本山なみさんは映画での芝居が初めてなうえに、濡れ場のシーンがたくさんあったので大変だったと思います。本山さんに、この作品が記念だと思ってもらえるようにしたかったですし」
――ベッドシーンに関しては、本山さんといろいろと話し合われたりしたんでしょうか?
「お互い提案しつつ、監督から『こういう体勢で、こうして……』という具体的な指示をいただきました。後日、監督と話したら、撮影が進むにつれて2人に任せても安心という気持ちになってきたので、次第に任せてくださるようになったそうです。スケジュールの最後のほうに濡れ場の撮影があったので、役者としても演じやすかったです」
――クールに見える真山さんが、俊介のような隠れ肉食系青年を演じると、ファンはそのギャップに萌えるかもしれませんよね。
「どうなんでしょう(笑)。この作品もそうですが、僕自身よりも、演じる役の印象が強い役者になりたい、とずっと思っているんです。これからも、いろいろな役をやってみたいなと。この役をやってさらにその気持ちがいっそう強くなりました」
――映画が3巻までを描いてたものとなると、続編がありそうですよね。そのときは出演したいですか?
「出ます、もちろん! ためらったら『何かあった?』って思われそうで(笑)」
――今後、ほかに挑戦したい役はどんな役でしょう?
「ダークな役。“悪”な感じの役をやってみたいですね。人間性のない殺人鬼とか。どんな役でも選ばず、これからの糧にしていけたらなと思います」
――ところで真山さんて、休みの日は何をしているんでしょう?
「大勢で遊ぶより、仲のいい人と飲みに行ったり。あとは、テレビのバラエティ番組が好きで、録画したものを家で見るのが好きです。笑ってストレス解消、息抜きになっているところがありますね。ひとりで家で笑っているというのも、少し不気味かもしれませんけど(笑)」
――最後に、作品のPRをお願いします。
「恋愛の話にセクシャルな部分があるのは当然だと思うんです。これは、人間のそういう部分をさらけだした作品。感情のぶつかり合いなども描かれて、決してきれいごとだけでまとめられてなく、共感できる部分が多いと思います。男女問わず、ぜひ見てほしい作品です」