中川翔子が映画『ヌイグルマーZ』で演じるのは、ロリータファッションの少女・鮎川夢子(通称「ダメ子」)。何をしても裏目になるダメ子が、ピンクのテディベア、ブースケと合体することにより『ヌイグルマー』へと変身し、ゾンビを操り世界征服をたくらむ悪党と激闘を繰り広げる、特撮アクションムービーだ。
なかがわ・しょうこ☆
85年5月5日生まれ、東京都出身。02年に芸能界デビュー、「しょこたん」の愛称で親しまれる。歌手、声優など、マルチタレントぶ
りを発揮。12年には初のアジアツアーを行った。13年12月に、シングル『さかさま世界/Once Upon a Time
-キボウノウタ-』をリリース。1月22日に、特撮×中川翔子名義で、映画の主題歌『ヌイグルマーZ』をリリース。
映画『ヌイグルマーZ』
監督/井口昇
新宿バルト9ほか全国公開中
(オフィシャルサイト)http://ngz-movie.com/
(c)2013ヌイグルマーZ/フィルム・パートナーズ
ヘアメイク/リョータ
スタイリスト/遠藤幸子
ワンピース¥23,100/MILK
シューズ¥29,400/MILK
MILK 03-3407-9192
――完成作をご覧になっての感想をお聞かせください。
「まさか大人になって、子供のころからの夢だった『ヒーロー』になれるとは思っていなかったので、興奮汁がずーっと出っぱなしです。『黒歴史』と名づけていた10代の日々が、意味を持って、この映画につながっていたのかと。悩んでいた日々も、未来のいつかの日々に意味を持ってつながっているのかなと、そう思うようになりました」
――特撮ヒーロー映画にいつか出てみたいという夢を、ずっと持っていらっしゃったのでしょうか?
「アニメよりも現実味があって、ファンタジーあり、ロマンあり、愛と友情、勇気、希望、哀愁すべて詰まった、素敵な情操教育、それが特撮です。私にいっぱい勇気をくれて、熱中させてくれた世界なので、どうしても出てみたかったんです。オーディションへ行ってもダメで、でも、あきらめきれなかったので、うれしいですね。時空を超えて夢をかなえることができました」
――映画ではピンクのヌンチャクで、華麗なアクションを披露されています。お手製のヌンチャクを使用されたということですが。
「中学のときに自分で作ったピンクのヌンチャクが、今回の映画の衣装の色と同じで、自分でもびっくりしました。ピンクが好きなんですよ。(ヌンチャクに)ファーをつけたのは防護用のためです。これがびっくりなことに、グッズにもなるらしくて、映画館で売られるそうです。本当に、泣きそうなくらいにうれしい! 女子がヌンチャクを1本、持つ時代になればいいですね」
――ヌンチャクをやろうと思ったのは、何か影響を受けた作品が?
「ブルース・リーの映画です。女子だけど、暴れたいし、強くなりたい。でも現実の私は、シャイだし、人とうまくいかないし。部屋でビデオを見て、ひとりでコツコツと練習していった成果が今回、実を結びました。ブルース・リーの映像をコマ送りして、動きをノートに書き写していたんです。実家の壁が、ヌンチャクの練習のせいで、穴が開いているままです。体育の成績は『1』なんですが、ヌンチャクだけは自信があります」
――もしダメ子のように『ヌイグルマー』になれたら、何を倒したいですか?
「去年(2013年)、ガラパゴス諸島に行ったんですけど、ガラパゴスの動物たちって、ものすごく警戒心がないんです。自然が守られているから、危機感を持たないんですね。でも、最近は観光客が増えすぎてしまって、生態系も崩れていき、被害にあう動物もいて……。自分の都合だけでポイポイとゴミを捨てていく観光客をやっつけたいですね。あとは、猫をいじめる人たちを懲らしめたいです。母といっしょに、猫の里親さん探しの活動をしているんですけど、今は里親さんの元で幸せに暮らしている猫も、保護したときは、ヒゲを根元まで切られていたりして。それをやった奴を探し出して、ヌイグルマーになって、ボコボコにしてやりたいです。じつは、倒したい奴はいっぱいるんですよ。いつもそんなことを考えていて(笑)」
――猫もたくさん飼われているんですよね?
「はい。このままじゃ『中野の猫ババア』と呼ばれちゃう、と思って。いつか素敵なシャンソン歌手になるのが夢なので、そのためには早く出産したいです(笑)。だから、14年の目標は出産です」
――ヒーローになる夢がかなった今、次の夢は、シャンソン歌手と出産ですか!?
「シャンソンの番組に出たいし、猫カフェもやりたいし、猫牧場もやりたいし……。娘たちに受け継ぎたい話もたくさんあります。あとは、宇宙でも歌いたい。毎年、やりたいことが生まれてくるんですよ。『30歳になってからが、人生は楽しい』とおっしゃる方がまわりに多いので、自分でも楽しみにしています。20代前半は、毎日、老いを刻んでいるというくらいネガティブだったんですけど、今は逆に、すべての日々が意味を持ってきたから、楽しいです。これからは、世界中の本や知識を蓄えて、すさまじい説得力のある熟女になるのが夢です!」
――14年の仕事の抱負をお聞かせください。
「ついに、レベル29(29歳)になります。小学5年の男子と、中学2年の女子と、20代前半のあせりを引きずった自分と、今の自分がカオスになっていますが、『中川翔子って、こういう人なんだ』というのを知ってもらえるとうれしいです。そのためにも、歌も映画もがんばっていきたいですね」