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新作映画『スイートプールサイド』は、毛の悩みに直面する10代の男女を描いた青春物語だ。高校1年になっても毛が生えない男子生徒と、毛深い女子生徒が『毛』について悩み、秘密を共有していく。ある日、主人公の太田(須賀健太)は、同じ水泳部の後藤綾子(刈谷友衣子)にお願いされる。『わたしの毛を……剃ってくれない?』と。

まつい・だいご★

85年11月2日生まれ、福岡県出身。慶応義塾大学在学中に劇団ゴジゲンを旗揚げ。09年にテレビドラマ『ふたつのスピカ』
(NHK)で脚本家デビュー。12年に映画『アフロ田中』で監督デビュー。これまでの作品に映画『男子高校生の日常』『自分の事ばかりで情けなくなるよ』
(ともに13年)がある。

映画『スイートプールサイド』

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監督・脚本/松居大悟 
6月14日(土)ロードショー キャスト/須賀健太、刈谷友衣子 
(オフィシャルサイト)http://sweetpoolside.jp/
<あらすじ>高校1年の太田年彦は男子なのに毛が生えないことに悩んでいた。毛深い女子・後藤綾子をうらやんでいたが…

――5月にイタリアで行われた映画祭で本作が上映されましたが、現地の反応はいかがでしたか。
「皆さん、すごく感情が豊かで、笑いつつ、でも最後は、シリアスな表情になっていたというか。それを見てほっとしました。最後まで笑い飛ばされたら寂しい気持ちになったと思うんですけど、そうではなかったので。イタリアの人も毛について悩んでいるのかなと思いました」

――公開が近づいてきていますが現在の心境は?
「僕が出来ることは全部やったし、妥協なくつくったつもりなので、あとは、公開されて、お客さんに愛されたりしたらほっとします。あまり受け入れられなかったら落ち込むなというか生きててすみませんというか……。すごくどきどきしています。」

――原作となったコミックは短いお話のようですね!?
「そうですね。漫画は毛を剃るところ中心です。僕は原作者の押見修造先生の作品が好きで、脚本を書くにあたっていろいろと物語を膨らませることができました」

――監督というと、10代の男子高生が登場する作品が多いですよね。
「単純に、僕がほかの監督さんより若いということもありますし、僕自身が、10代や青春モノに関して興味があるので、周囲か僕自身が飽きるまで、10代青春モノを撮っていくのかなと思っています」

――10代の男の子を撮る醍醐味とはどういうところなのでしょう。
「自分がまだ30代40代を通っていないから自分の過ごした世代を撮ったほうが説得力があるというのもありますし、10代の役者さんに関しては、追い込めば追い込むほど、新しい部分を見せてくれるので、やりがいがあるし、わくわくしますね。でも年上の方ともガツンとやってみたいです」

――監督はまだ28歳でお若いですしね。
「前は『超若い』と言われてちやほやされていたんですけど、あんまり最近はされなくなってきましたね。ちょっとヤバいというか甘えられなくなってきたなと。でも、やりたいことをやっている感じがあるので、焦りはないです。でも、この作品の成績がよくなかったら落ち込むと思います。人間性から変えないとダメだと思います。この日に大きい映画がいっぱい公開されるから、みんな公開中止になったらいいのに(笑)」

――今後、どういう作品を撮りたいですか?
「家族について描きたいですね。もっと大人になったほうが撮れるのかなとも思いますけど。はずかしい言い方をしたら、ど真ん中に泣けるものを撮りたいなと。生き方がうまくない人、不器用に生きている人の。それをポップにひねるとコメディーになる。ちょっとヒリついて誠実に撮ると、切なくなる。根底というよりアプローチを変えてみたいです。」

――最後に作品のPRをお願いします。
「観た方が、昔を思い出して、恥ずかしい気持ちになったり、モヤモヤする映画だと思います。……う~ん、これでは引きがないなぁ。女性が読者なので、これではどうでしょう。観たら、色気がいま以上に出ると思います!」

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