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2015年1月24日(土)より、東京・ユーロスペースにて公開される映画「ブラック・フィルム」の完成披露上映イベントが、12月20日(土)に東京・六本木シネマートで行われ、主演を務める元モーニング娘。の新垣里沙と荻島達也監督が舞台挨拶に登壇しました。

この作品は、人間の妬みが渦巻く怪奇なストーリーを「きみにしか聞こえない」「KIDS」で若者に絶大な人気を誇る映像の魔術師、荻島監督が今まで体感したことのない恐怖で演出しており、嫉妬心に身を焦がし怪奇な出来事に身を落としていくヒロインを演じた新垣を筆頭に、「テニスの王子様」「ロミオ&ジュリエット」で人気沸騰中の古川雄大、潔い演技で話題の中村有沙らの熱演と、赤塚真人、渡辺裕之、三浦浩一、天宮良らベテラン勢の真に迫る名演が、観ている者を恐怖の世界に引きずり込んでいくサイコホラー。

登壇した新垣は、「撮影したのは今年の春だったので、出来上がりを観てすでに懐かしいなという気持ちでもあるのですが、今日はその作品を皆さんに観ていただけるというのを楽しみに来ました。ちょっと怖いかもしれないけど、楽しんで帰ってください!と挨拶。

本編初披露に先駆け、2人は「ホラー作品なのですが、その中にもほっこりとした家族愛や人間味あふれる部分もたくさん入っていますので、そういう部分も併せて楽しんでいただけたら(新垣)、「途中で演歌が流れてくるのですが、びっくりすると思いますけどそこは楽しんでもらって大丈夫です(笑)」(荻島監督)と、それぞれ見どころを明かした。

舞台挨拶終了後にはマスコミ向けの囲み取材を実施。新垣は、「ワークショップ生たちからの嫌がらせを苦に亡くなって、亡くなった後に恨みで仕返しをしていくという役どころだったのですが、生きていた普通の女の子の時と復讐する時の差をつけるように意識して演じました」と振り返り、「脅かす側を演じるのは初めてだったので、『どうやったら人は驚くのだろう』と常に考えながら役作りをしました。復讐する時のちょっとした歩き方や表情を自分なりに研究して臨みました」と告白。

一方、普通の女の子と人間あらざるものという難しい役を見事に演じ分けた新垣について荻島監督は「舞台もやってらっしゃるだけあって、撮影期間中ずっと集中が途切れないのでとてもやりやすかったですね。また、役者の皆さんが役のイメージをそれぞれ作って来てくださったので、とても助けられました」と語った。

初めての“脅かす側”にも関わらず見事に観客たちの背筋を凍らせた新垣だったが、自分はホラーが苦手なようで「ホラーは苦手であんまり観ないんです。怖いもの見たさで観るときでも、目を覆いながら観るくらい苦手…」と首をすくめるも、「でも、演じるのは楽しかったです!」とにやり。

そんな中、「オーディションという設定ですが、オーディションは得意ですか?」という質問を受け、「私がモーニング娘。のオーディションを受けた時は12歳だったのですが、今思えば12歳で良かったなと思いますね。ただただ『モーニング娘。が好きだから!』という気持ちだけでいけたので。今だったら『こうした方がいいかな?』『どうしたらいいんだろう?』といろんなことを考えてしまうと思う」と明かし、「オーディションでは、参加した全員がストレートに自分を出して挑んでいたので、この作品のようなことは一切ありませんでしたけど(笑)」と話して笑いを誘っていた。

最後に、「家族の温かさもたくさん含まれている作品なので、怖さで冷や冷やしながらもそういう部分でも楽しんでいただけたらと思います」(新垣)、「スプラッターで、映像で怖いというよりは、心理的な怖さを追求しました。また、いい人でも欲や嫉妬によって変わってしまうという“負の感情”の怖さを感じていただけたら。いままでのホラーとは違った人間のドラマ性にもご注目ください!」(荻島監督)とそれぞれアピールした。


映画「ブラック・フィルム」
2015年1月24日(土)
東京・ユーロスペースほか全国で順次公開

(ストーリー)
中沢沙織(新垣里沙)の夢は女優、そして映画に出演すること。幼い頃に父を亡くし、病弱の母と妹を守ってきた彼女にとって、それは自身の夢とともに母への恩返しでもあった。しかし母の余命がいくばくもないと知った沙織は、ラストチャンスとしてあるオーディションに参加する。最新映画『リアル・アクトレス』。海外の映画賞を総なめにし、新進気鋭と称される監督・田澤啓一(赤塚真人)によるキャスティングを兼ねたワークショップだ。そこには、各プロダクションいち押しの新人俳優男女12名のほか、映画プロデューサーの宮崎亮介(天宮良)やチーフ助監督の小川卓也(古川雄大)も参加し、一週間で配役を決めるというものだった。沙織のひたむきな演技に加え、事務所の代表・佐藤豊(渡辺裕之)の推しもあり、主役抜擢をささやかれ始めた頃、大手芸能事務所の若手女優・大垣美穂(中村有沙)が参加してくる。沙織とは対照的に、華やかでしたたかな美穂。主役を捕るためなら手段を選ばない美穂の執念と憎悪に、次第に沙織の心も染まっていく。黒く、フィルムに焼き付く程に…。

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