性転換手術を受けた妖艶なロックシンガーに山本耕史が扮するミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」が昨年に続き再演され、その製作発表が6日、演出の鈴木勝秀、共演のソムン・タクも出席して、行われた。
本作は、オフ・ブロードウェイで1997年からロングラン、厚みのあるグラム・ロックの名曲の数々も愛され映画化もされた、世界中でカルト的人気を誇る作品。
網タイツをまとい魂を削るように激しく歌う山本の、その過激な装いに関して、彼自身は「役を演じるにあたり、Tシャツを着てGパンを履くのと同じ感覚。違和感はなかった」と。また「男である、女であるという以前に生きること、人間であることに気づいた作品。ヘドウィグは、身を削って常に100%以上のものを使ってたどり着ける聖地みたいなものです。こういう作品は今後もずっと日本でやっていくべきだと思っています」とこの舞台への思い入れを熱く語った。
(撮影・小山伸正)