23日、東京・早稲田大学で映画『ノルウェイの森』の完成披露試写会とジャパンプレミアが行われ、出演者の松山ケンイチ(25)、菊地凛子(29)、水原希子(20)、高良健吾(23)、霧島れいか(38)、初音映莉子(28)、玉山鉄二(30)とトラン・アン・ユン監督(47)が出席した。同作は、1987年に発行され累計1,079万部を誇る村上春樹(61)の同名小説が原作である。国内の小説としては歴代最多部数を誇り、海外でも36言語の翻訳版が刊行されている。親友を自殺で失った大学生・ワタナベ(松山)と、自殺した男の恋人・直子(菊地)、ワタナベに思いを寄せる女子大生・緑(水原)を中心に、生と死、愛と性のはざまで揺れる人間の姿を描いている。トラン監督は、「映画化の許可をくださった原作者の村上さんに心から感謝しています。この作品が魅力的である大きな理由は、日本を舞台にして物語が展開する点です。世界中で読まれている小説ですが、日本人の顔を写すということで初めて成立する映画だと思いました」と話した。主演の松山は「言葉で言い尽くせないほど、すごい作品ができました。お芝居も、自分たちで言うのも何ですが…完璧です」と自信を見せた。(撮影:鈴木鍵一)