16日、都内で、桂三枝(68)が『六代桂文枝』の襲名発表会見を行った。文枝一門の定紋結び柏の紋付きはかまで登場した三枝は「文枝という名前はあまりにも大きい。三枝への愛着もあって悩みに悩みました。きょうで68歳。(襲名するなら)これがギリギリ」と真剣な表情であった。「平成の文枝を作り上げ、吉本興業、上方落語に恩返しをしたい」と思いを語った。また、名跡の大きさと、三枝という名前への愛着から妻にも相談できないほど悩んだことを告白。唯一相談したのが病気療養中の落語家・立川談志(75)だったことを明かした。「昨年、病室で相談したら『せっかく三枝の名前を大きくしたんだからやめておけ』と言っていただきました」と反対されたが、「ずっと直系の弟子が継いできた文枝の名を、もし他の一門さんに継がれたら代々の文枝に申し訳が立たない」と2005年に死去した師匠の五代目桂文枝も名乗っていた文枝を継ぐ決断をした」と涙ながらに語った。入門から45年使い続けた三枝について「誰かに継がせる考えはない。落語の時は文枝、バラエティーでコケるときは三枝で」と襲名後も使用し、使い分けることを表明した。(撮影:小山伸正)