歌舞伎俳優・松本幸四郎がライフワークとするミュージカル『ラ・マンチャの男』が、70歳の誕生日を迎えた19日、上演通算1200回を迎えた。
同作は、米ブロードウェー最大の演劇賞といわれるトニー賞で66年度5部門を受賞。同作の脚本家、故デール・ワッサーマン氏の夫人、マーサさん(74)が「生前、夫から『一番ふさわしい方にあげて』と言われていた」と受賞トロフィーを幸四郎に渡すと「ミュージカルをやってきて、きょうは最高の日。胸がいっぱいで、言葉になりません」と涙を流した。
また、長男市川染五郎(39)と孫の松本金太郎(7)が舞台に上がり「じいじい、おめでとう」と花束が贈られ、さらに誕生日祝いのバースデーケーキが登場し、共演する娘の松本紀保(40)、松たか子(35)から祝福のキスを受ると「アイドルになったような気持ちです。70歳の老人の誕生日には華やかすぎますが、私の心の中にはみなさんの愛、心がこもった金メダルがあります。これを大事にしてこれからも演じていきます」と涙ながらに話した。(撮影:高田太郎)