「僕がさっちゃんと初めて会ったのは『とまり木』(80年1月発売)でした。今回の詞を依頼されたのは昨秋、レコーディング開始は11月でした。年を越して、すべて収録を終えたときは全員、『さあ、今年はこの曲でやろう!』と大変な盛り上がりだったのに。どうしてこうなったのか、わからない……」
そう戸惑うのは、今年6月発売予定だった小林幸子(58)の曲『絆坂』の作詞を手がけていた、たきのえいじ氏(63)。今年3月、所属事務所の元社長を解雇した“お家騒動”で新曲発売は延期。8月20日には17年間所属した日本コロムビアを契約解除となったため、“幻の曲”に――。
レコーディング開始直前、彼女は医療関連会社社長の林明夫氏(50)と晴れて入籍。皮肉にも“お家騒動”に繋がっていくのだが、彼女から結婚報告はなかったという。
「もともと来年、彼女が芸能生活50周年を迎える節目で書いた“絆”の詞でした。何度か彼女と会って話し合いましたが、“結婚の絆”は聞いていませんでした・・・」
新事務所の社長となった小林だが、発売延期となっても、たきの氏に自ら事情説明や、曲が出なくなった“お詫び”を伝えることはなかった。
「レコーディング終了後、彼女とは会っていませんし、連絡もありません。1ヵ月ほど前に事務所から『またご連絡させて下さい』と伝えられました。本人から連絡がないのは、きっと悩んでいるからでしょう。話せばいろいろ解放されることもあるとは思いますが・・・」
小林は今後は自分で創ったインディーズレーベルで活動していくというが・・・。
「どんな曲なのか、曲があることも聞いておりませんから何とも言えません。ですが、やっぱり周りの力も必要だし、どんなに有名な歌手でも俳優でもひとりでは仕事ができないので、たくさんの人の力が働いてこそ実りがあると僕は思います」