「百恵さんも、私も横須賀出身で同郷の間柄なんですよ」と語るのは、今年デビュー35周年で記念アルバム『腕の中のスマイル』を10月26日にリリースする渡辺真知子(55)。今月3日に発売された、百恵さん(53)のヒット曲を幅広い世代の歌手がカバーした『山口百恵トリビュート・セレクション』で『横須賀ストーリー』を歌った渡辺が、百恵さんとの思い出秘話を”プレイバック”してくれた。
「私は地元の横須賀から通っていて、いつも楽屋では寝ぼけ眼だったんです。私より2歳下なのに、百恵さんは本当に面倒見がよくて、そういう私を見かねたのか『まっち、まっち』と私のことを呼んで、いろいろと準備を手伝ってくれました」
百恵さんより年長の渡辺だが、デビューは彼女のほうが遅かった。渡辺がドライヤーで髪をうまく巻けなかったりすると「貸してごらん」と言って、”先輩”の百恵さんがきれいに巻いてくれたという。
「彼女は器用でね。メークも、私がパニックになると『まっち、これはこうやって』と言いながら、百恵さんがお化粧してくれるんです。百恵さん本人は化粧道具も最小限しか持たず、薄化粧でもきれいでした。百恵さんは情も厚いし、きっぷもいい女性。年下なのに私にとっては”お姉さん”みたいでしたね」
「まっち」「百恵ちゃん」と呼び合う“同郷の姉妹”は、横須賀の地元話にも花が咲いた。
「実際は2駅くらい離れていたでしょうか。『どこに住んでいたの?』から始まって『知ってる、知ってる。うちの近所に親戚がいるんだよ』とか、どんどん話題が膨らんできましたね。百恵さんには、かかとまで模様の入った靴をもらったこともあります。私がデビューして間もないころでした。百恵さんが外国に行かれたときに、私のイメージに合うからと買ってきてくださったものだったと記憶しています。いまでも、私の宝物です」
百恵さんは三浦友和(60)と’80年11月に結婚。ホテルで開かれた披露宴には、渡辺も招待された。
「披露宴が終わって駐車場に向かうときにハッと気付いたら、この日のために新調した黒のショールに商品の値札が付いたままでした(笑)。それほど舞い上がるくらい、大イベントという感じでした。翌年、百恵さんからの年賀状に『結婚式に来てくれて、ありがとう』と書かれていました」