中村勘三郎という巨星を失った歌舞伎界……。新歌舞伎座”4月こけら落とし”の前に、知っておきたい「ポスト勘三郎」と期待される役者たちとは――。
熱い”勘三郎魂”を受け継ぐ「若手四天王」が、中村勘九郎(31)、市川猿之助(37)、市川染五郎(40)、片岡愛之助(40)の4人だ。
イヤホンガイド解説者で「歌舞伎ソムリエ」の肩書きを持つおくだ健太郎さんに解説を求めると、「まさに粒ぞろいだ」と太鼓判を押す。
「勘九郎さんはとにかく身体能力が高く、歌舞伎初体験の人でもフィジカル面で感動できるでしょう。猿之助さんは襲名披露でスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』を演じました。初演当時は賛否両論ありましたが、市民権を得たと伝えたかったのでしょう。ブルーマンと共演したり、澤瀉屋(おもだかや)は前例のないことに挑戦する流儀がある」
染五郎も父・松本幸四郎とともに江戸川乱歩作品を歌舞伎にしたり、劇団☆新感線『阿修羅城の瞳』などに主演したり、創作にも意欲的。男の色気を前面に押し出した演技には定評がある。
「そして愛之助さんは上方歌舞伎界のプリンス的存在。ジャニーズで言うとKinKi Kidsのような存在で、愛称は”ラブリン”です」