7月1日、今年4月に女児を出産していたことを『報道ステーション』(テレビ朝日系)で告白した安藤美姫(25)。安藤の出産発言は、世間を驚かせた。また、番組内では父親の存在が語られなかったことから、“女児の父親”に対する関心も高まった。
有力候補と言われたのが5月に安藤との“同性生活”が報じられた元フィギュア選手の南里康晴(27)。しかし、南里は「父は私ではありません」と完全否定。一部報道で“父親”と指摘されたモロゾフコーチも「私ではない」と否定した。
安藤自身は《愛娘の父につきましては、私の考えで、氏名をお知らせすることは控えさせていただきたいと思います》とコメントを発表、名前をひた隠しにしている。そんな彼女が出産を決意するまでには、さまざまな葛藤があったようだ。揺れる胸の内を『報道ステーション』では、こう明かしていた。
「赤ちゃんがおなかにいて、最後まですごく迷ったというか。自分は(赤ちゃんに)さよならをしてしまうのはいやだった。でも、やっぱり周りに反対されて、いちばんは母ですけど……。話をして、スケートよりその子を選んだんです」
そして最後に「娘との時間を大切にしながら、ソチ五輪に向けて頑張っていきます」と、今後について語っていた。現在、安藤母子と母が暮らす横浜のスケート関係者は、出産の経緯を次のように語る。
「母親は当初、産むことを反対し中絶を勧めたそうです。安藤さんの関係者は『父親が誰かは、絶対に言えない人だから』と話していました。しかし、安藤の決意に負けて『どうしても産みたいなら仕方ない』と、母親は根負けしたそうです。でも出産するなら、妊娠していることが絶対に外部に漏れないようにしなさいともいったそうです」
“産むか産まないか”という葛藤を続けていた安藤。それと同じくらい、母も娘の出産について悩みを深めていたという。それでも安藤は、新しい命に向き合った。彼女はなぜ周囲の反対を押し切ってまで、出産することを決めたのだろうか。
「新たな生命を守るのは自分しかいない……そう思って彼女は中絶を拒否し、出産を決めたのでしょう。たとえ相手の男性との結婚がかなわなくても、シングルマザーになることも構わない……。娘と2人、過去を振り向かずに生きていくと、彼女自身が覚悟を決めての選択だったように思います。それは“自死”まで考えるネガティブだった過去の自分と決別でもあったのでしょうね」(安藤の知人)
守るべき命を得た安藤。しかし、ソチ五輪出場を目指すためには険しい道のりが待っている。彼女の挑戦は、いま始まったばかりだ——。