映画『凶悪』(9月21日公開)の完成披露試写会が都内で行われ、主演の山田孝之(29)、共演のピエール瀧(46)、リリー・フランキー(49)、池脇千鶴(31)、白石和彌監督が登壇した。
原作は未解決事件の真相を暴いたノンフィクション『凶悪―ある死刑囚の告発―』(新潮45編集部編)。雑誌記者の藤井(山田)はとある死刑囚(ピエール)から闇に葬られた殺人事件の存在を知らされる。藤井は調査を重ね、“先生”と呼ばれた事件の首謀者(リリー)に迫っていく。
キャスト陣が口をそろえて“後味が悪い”と評する同作。山田は挨拶を兼ねて「映画の後にパーティーや楽しい食事会が控えている人は、楽しめなくなります。友人関係がダメになっても責任は取れませんので、そのつもりで」と観客に忠告した。
同作は悪役にリリーやピエールを起用した独特のキャスティングが話題となっている。監督は「二人とも色気のある大人。それをぶちこわしたものが僕自身見たかった」と起用の理由を話した。いっぽうリリーは「犯人役が僕とピエール瀧だと監督から聞いたとき、『これは、フザけてるのか?』と思ったよ」と笑いを交えて振り返った。
R-15指定の同作だが、若い女性客を見つけたリリー。「君たちは高校生か!?」と聞くと、なんと「14歳です」との返答があり、会場は騒然。リリーが「大丈夫なのか?こんなところにいて!」と仰天すると、隣の女性客が「舞台挨拶だけです」とあわてて訂正。リリーは「賢明な判断だ!」と褒めて会場を沸かせた。
(撮影/夛留見 彩)