「真央、またテレビカメラの前で鼻かんでたね!駄目じゃない!」
浅田真央(23)が自己最高得点で優勝した11月上旬の「NHK杯」。その演技の直後に、彼女は姉・舞(25)からこう叱られたという。
「これは、2年前に48歳で亡くなった母・匡子さんが、事あるごとに浅田選手に注意し続けていたことなんです。『一流のスケーターである前に、一流のレディでありなさい』というのが、匡子さんの教えでした。他にも『演技の後、席に座るとき膝を閉じる』『観客やテレビカメラの前で、がに股歩きは絶対だめ』といったことも注意していました」(スケート関係者)
そんな匡子さんが急逝したのは、2年前の12月9日。三回忌にあたる今月9日は、浅田にとってGPファイナルの終了翌日。
「当初は浅田家全員で、お墓参りする予定だったそうです。でも真央ちゃんは『お母さんのお墓には、全日本選手権が終わってから行きたい』と強く希望したんです。それで、当日はお父さんと舞ちゃん、そして匡子さんの姉に当たる伯母さんの3人で行くことにしたようですね」(浅田家の知人)
“最愛の母”の三回忌“欠席”を決めた理由とはーー。
「ソチ五輪の代表が正式に決定するのは、GPファイナルの後、12月末の全日本選手権です。真央ちゃんは、『全日本で優勝してソチ五輪出場決定の報告を墓前にするほうが、お母さんはもっと喜んでくれるに違いない』と、考えているのです」(前出・浅田家の知人)
彼女は今、ソチ五輪に向けて、まっしぐらの毎日を送っている。連日朝の6時には中央大学のリンクに姿を見せ、遅いときには夜の11時までリンクにいる。母に「ソチ五輪への誓い」を立てる浅田。
「GPファイナルがゴールじゃない。真央の目標はソチ五輪で、いちばん高い所で表彰されることでしょう?」ーー彼女には、そんな“天国の母”からの励ましが聞こえているのかもしれない。