1月3日に亡くなった“浪速の視聴率男”こと、やしきたかじんさん(享年64)。12年1月に食道がんと診断され治療に専念。昨年3月に復帰したものの、5月に再び療養生活に入っていた。だが、その間もがんは身体を蝕み、最期は全身に転移していたという。
献身的に彼を支え、最期を看取ったのは昨年秋に再々婚した32歳年下の妻(32)。葬儀は「故人の強い遺志」に従い密葬となり、最初の妻との間に産まれた長女もかけつけたという。だが、もっとも悲しみに暮れているのは、大阪市内に住むたかじんさんの実母だろう。そこで実家へと向かうと、近くに住む親族の男性がこう語ってくれた。
「お母さんは、息子が亡くなったことを1月7日に知ったそうです。死から4日後ですよ? 関東に住むたかじんの長女から夕方5時すぎに電話があったそうですが、『葬式もすでに済ませた』と言ったそうなんです。お母さんは、息子の死を現実のものと受け止めることができないようで、涙を見せるのでもなく絶句していました」
なんと、実母が知ったときには、息子はすでに荼毘に付されていたのだ。親族の男性が、憤りを隠せずこう続ける。
「せめて亡くなる直前には、お母さんや兄弟に『たかじんが危ないねん』とひと言だけでも知らせるべきでしょう。東京にいたので大阪から駆けつけても間に合わなかったというのであれば、亡くなったその日に連絡がほしかった。死んでから4日も経って、『葬式も済ませて骨になりました』と連絡を入れるのは、あんまりです」
なぜ、妻や長女は荼毘に付される前に実母へ連絡しなかったのだろうか。そこには「故人の強い意志」があったのかもしれない。だが、実家と勘当されていたとはいえ、それも過去の話。たかじんさんは生前、実母の喜寿を兄弟そろってお祝いをするなど、折に触れて実家を気にかけていたという。それだけに、この親族男性は「なぜなのか?」と疑問の声を上げる。
「奥さんは、献身的に看病してくださったと聞いています。でも実は、親族の誰も彼女と会ったことがないんです。連絡先はおろか、名前さえも知りません。長女とも、今は連絡してもつながらない状態になっています。『もう遺骨は大阪に戻ってきているらしい』と言う方もいらっしゃいますが、親も兄弟も誰1人たかじんの骨を見ていません。もし『これがたかじんの遺骨です』と見せてもらえたら、そのとき初めて親兄弟も亡くなったことを実感できるでしょうし、涙を流せると思うのですが……」