本誌隔週連載《中山秀征の語り合いたい人》。今回は松本明子さん(48)の登場。故郷から夢を抱いて上京した同世代の2人が同じ事務所に入り、芸能界で支え合い続けた30年。その夢の舞台で苦楽をともにしてきたときを、あらためて振り返った。

松本明子 モノマネやバラエティー番組でテレビに出られるようになったころ、『DAISUKI!』が始まりましたよね。私が26歳、秀さんが25歳。私にとって、初めてのレギュラー番組でした。「いつか秀さんと一緒に番組やりたい」と言い続けてきて、約10年越しの念願がかなったのがうれしくて。

中山秀征 僕もうれしかったですねー。直ちゃん(飯島直子)というスーパーガールも登場しましたから。始まる前は「男1人・女2人のバランスは悪いから、絶対モメる」っていろんな人に言われてたんですよ。でも、かたや10年来の親友の松本明子と、かたや初めて会う飯島直子。中途半端に知っている人じゃなかったから、逆にバランスがよかった。

松本 『DAISUKI!』は、3人が手をつないで歩くことでも有名になりましたが、これも偶然の産物なんですよね。私が近眼で目が悪いから、秀さんの腕につかまって歩いていたことが発端でした。

中山 直ちゃんが何もしてないのはおかしいと思って、手を差し伸べたんです。そしたら、それがいつの間にか『DAISUKI!』のスタイルに。

松本 あの番組は9年間続きましたもんね。楽しかったなぁ。収録時間も長くて、1時間番組なのに、最大15時間くらいロケしたこともありましたよね。番組終盤の台本は、表紙には『DAISUKI!』と書かれているけど、中身は全部地図でしたよね。

中山「これは台本っていうんじゃなくて、地図っていうんだよ!」って言いましたけどね(笑)。

松本 話す内容は3人のフリートークでした。3人が収録までの1週間、どう過ごしていたかを報告しあう。ただ単に街の紹介をするだけではなく、プライベートな話をだいぶしましたよね。

中山「好きな人ができた」という話題もありました。直ちゃんなんて週刊誌に書かれたときに『どこからバレたんだろう……』って言ってましたけど、実際は番組内で自分でしゃべってるからね(笑)。

松本 しかも、結婚したタイミングも、3人ほとんど同時期。最初に直ちゃんが結婚して、1年後に私と秀さんが同時に結婚を報告してるんですよ。直ちゃんが「いっぺんに2人はやめて!」って言ったのをよく覚えてる。

中山 不思議ですよね。人生が大きく動くタイミングが同じだったんですよね。

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