「南イタリアの修道院で開かれた宇多田さんの披露宴にかかった費用は10万ユーロ、日本円では約1千400万円です。これほどの金額をかけた豪華なパーティは、こんな田舎町では非常に珍しいですね」(現地の修道院関係者)
5月23日、宇多田ヒカル(31)は現地出身青年のフランチェスコ・カリアーノさん(23)と結婚した。彼女は、その姿を取材陣に見られないようにと超厳戒態勢を敷いていた。しかし、本誌は現地取材を続け、披露宴に出席した女性から話を聞いた。
「披露宴は3部構成になっていました。第1部は、会場となったサンロレンツォ修道院の芝生の前庭で行われました。立食形式で、スプマンテ(発泡ワイン)やカクテルなどの食前酒と前菜が振る舞われました」(出席者の女性・以下同)
その後、修道院の建物の中に入り、着席形式で行われた第2部に移った。
「出されたお料理は郷土料理のパスタなどのイタリアン。この場では、宇多田さんのお父さんと、宇多田さん自身も、イタリア語で簡単なあいさつをしました」
前出の女性によると、宇多田は披露宴でこうスピーチしたという。
「今日、ここに来てくださった招待客のみなさんに、心からお礼を申し上げます。私たちは今、とても幸せです。でも、私たちだけでなく、ここにいらっしゃる方全員、とりわけ新しい家族のみなさんに幸せが訪れますように」
宇多田の感謝のスピーチは、披露宴会場に来ていた彼の家族の涙を誘った。
「自分たちの幸せを、すべての人に分けてあげたい、という優しい言葉……。しかも彼女は、懸命に練習したイタリア語で話してくれたことにみんな感動しました。新郎のマンマは、目頭を押さえていましたね」
会場内での宇多田は家族だけでなく、出席者に最大限の気遣いをみせていた。宴の第3部は、再び前庭で行われた。宇多田は、純白のドレスから色鮮やかな和服に着替えて“お色直し”を。
「第3部のメーンイベントはケーキカットのセレモニーでした。2人が直径1メートルもあるケーキに入刀した瞬間、夜空に花火が打ち上がりましたね。イタリアでは見たことのないような花火で、日本から持ち込んだもののようでした。最後に、イタリアの結婚式では習慣となっている披露宴のお土産として『ボンボニエーレ』という磁器の小箱が贈られました。色とりどりの日本の扇の絵をあしらったもので、さすが日本人の新婦が選んだものだと好評でした」
挙式・披露宴の翌日、すぐにロンドンに戻ったという2人。新婚旅行の予定は今のところないという。母の死を経て、つらい日々を乗り越えてきた宇多田。披露宴では、新しい家族と幸せを分かち合っていた。