9月初旬の昼下がり。自ら車を運転し、都心の大手弁護士事務所のビルに乗り付けたのは清原亜希(45)。何度も通っているのだろう。車を止める場所やビルの入り口にも迷うことはなかった。夫・清原和博(47)に“薬物疑惑”報道が報じられてから6カ月。彼女は夫との訣別を密かに進行させていたのだった。
同世代の仕事関係者の女性と一緒に、弁護士事務所を後にした2人が次に車で向かったのは自宅近くの蕎麦店。遅めの昼食を取りながら、亜希夫人が先ほどの弁護士とのやり取りを振り返って、同伴女性に語りかける。
「さっき弁護士さんにも言ったけど、子供たちのこともあるし、問題は財産分与よね。それが、なかなかねえ……」
気心の知れた相手なのだろう。隠すこともなく彼女は夫婦生活の不満を爆発させた。
「あの人(夫・清原)の不倫で家庭はもうとっくに壊れちゃってるのに、(薬物疑惑など)いろんなことが起きてから、いまさら『家庭を壊したくない』なんて言うの。いったいなんなのよ!」
清原は、妻からの離婚の申し出を夫は必死に引きとめていたのだ。向かいに座った女性が確かめるように「女手ひとつで育てていく覚悟はあるんでしょ?」と言うと、亜希夫人は、迷いなく答えた。
「まあね、私の稼ぎもあるしね」
子育てが一段落した亜希夫人は’08年に夫の引退と時を同じくして、8年ぶりにモデル復帰を果たす。夫は輝かしい現役生活に終止符を打ち、彼女はカリスマモデルとして脚光を浴びていく。そんな夫妻に’09年、最初の危機が襲う。清原と銀座のクラブママとの不倫旅行が報じられた。そして揺れる夫婦関係に決定的な亀裂を生んだのが、今年3月に報じられた薬物疑惑だった。
もはや夫婦の心の距離は遠く離れている――。