「入院初日は病室で母と泣きました。不安でいっぱいでした」と語るのは、アイドルの夏目亜季(24)だ。ドラマ『GTO』(フジテレビ系)にも出演し活動の場を広げていた彼女は、24歳の若さで子宮頸がんと闘っている。10月21日には、経過観察のため都内の病院へと入院。23日にはいったん退院を果たしたが、現在も通院しながら治療を続けているという。

「最初に検査を受けたのが8月中旬。前から出血が続いていて、友達に『一度受けてみたら?』と受診を勧められたんです。そうしたら下旬に再検査という結果が出て……。9月中旬にがん告知を受けました。それは“死の宣告”のように聞こえました。『30歳まで生きられるのかな。芸能界はもうやめなきゃいけないのかな』と不安が押し寄せてきました」

 現在、腫瘍の大きさは3センチほど。ステージは1だったが、がんはリンパ節にまで転移していたという。そのため、切除手術ではなく抗がん剤治療と放射線治療を受けることになった。だがそれにより彼女は、“ある決断”を迫られることにーー。

「このがんには放射線治療が効果的だそうです。抗がん剤治療も、今は脱毛や吐き気などの副作用を抑える薬が発達しているそうで、通院しながらでも治療を続けられるそうです。でも、お医者さんからは『あなたは、もう子供は産めません』と言われました……」

 がん治療に詳しい医師によると、治療にはリンパ節への放射線内部照射が必要となる。がんには効果的だが、その反面、子宮や卵巣の機能が減退。早期閉経の可能性も高まり、受精卵の着床は非常に困難になるという。

「治療の前に卵子を凍結保存するという話もありましたが、それによって赤ちゃんを授かる可能性は5%程度。にもかかわらず、卵子を摘出する際にがんが卵巣へ転移する可能性が高まるそうです。そんなリスクを冒してまで治療してくれる病院はありませんでした」

 これから治療は2カ月から3カ月間、通院しながら行われる予定という。その間に転移が見つかるかどうかが、ひとつの山場だ。そんな彼女には、夢がある。自らの経験をもとに、がん検診の啓発にも力を入れていくことだ。

「正直、治療がどうなるのかもわかりません。でも、できる限り今までどおり活動を続けたい。不安はありますが、今のところ、抗がん剤治療も順調です。まずは一歩前進したのかな。外に出たら、いろんな人から力をもらえます。まだまだこれからです!」

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