宍戸錠(81)の都内自宅が全焼して丸2年が経った。焼失したのは、世田谷区内の501平米の敷地に建っていた2階建ての家。土地だけで約3億円という豪邸だった。
宍戸はその後、自宅近くの家賃12万円の賃貸マンションで1人暮らしを始めた。あれから2年、宍戸の表立った仕事ぶりは聞こえてこない。どんな日々を送っているのだろうか。本人の携帯電話にかけてみると、意外にも元気な声が返ってきた。
――1人暮らしは不自由じゃないですか?
「近所に2軒、コンビニがあるから大丈夫。いまは3日に1度、弁当を6個くらいとビールや焼酎を買いだめしてるよ。冷蔵庫に入れているけど、腐らせちまうことが多いな(笑)」
――いま恋人はいますか?
「恋人は作らないけど、女性とは、この2年間で7人くらいと寝たかな(笑)。僕はモテる」
笑いを交えて、話し方もしっかりしている。
――物忘れなどは大丈夫ですか?
「いやあ、ダメだね……。だんだんバカになっていくよ。(高倉)健さんや菅原文太、愛川(欽也)とか死んじゃって、次は俺かなという感じがする。文太とは大学生のときに会っていて、『顔がいいから俳優やれよ』と俺が勧めたんだ。俺が先に売れたけどな。あいつ、死んじゃったんだよな……」
映画界を牽引してきた“盟友”たちに先立たれた寂しさが、言葉の端々ににじんだ。
「でもな、宍戸錠は90歳まで生きる。それを目標に自由に暮らして、最終的にあと1本、映画を撮って死ぬ。だから(ファンも)安心しろよ!」
約50分、怪気炎を上げ、なお意気軒高な宍戸だった――。