「お金や出世も大事だけど、人として、忘れちゃいけないことがあるんじゃないか?と。大事な何かを思い起こさせてくれるドラマです」

 主演ドラマ『HEAT』(フジテレビ系・火曜22時~)で大手不動産会社のエリートサラリーマン・池上タツヤを演じるAKIRA(33)。数百億円規模の都市開発プロジェクトを推進するため、候補地として目をつけた街の情報を得ようと、正体を隠して消防団に潜入するのだが……。

「タツヤは、本来の目的をよそに、消防団の人たちのまじめさだったり、人に対しての思いやりだったり、彼らの存在が街の活性化につながっているところを目の当たりにして、素晴らしいと感じるようになっていきます。生きるペースも価値観も違うし、ぶつかることもある。でも、タツヤの根っこの部分には、人のものを横取りするような人間や卑怯なヤツは許さないという信念があって、そこに、消防団の人たちの善良な思いが突き刺さるんでしょうね」

 土地買収に絡むライバルや、利権者たちを相手にしのぎを削るタツヤ。時には凛々しく、時には苦悩するその横顔が、見る者を魅了する。

「諦めが悪い男なんです。どの局面においても『絶対、不可能なんてない』という思いをつねに持っていて、彼の信念でもある。僕が考えるデキるビジネスマンというのは、気遣いができ、視野が広く、いろいろな面でオンオフがハッキリしている方だと思います」

 劇中、火災の場面の撮影は、専門の施設で炎を用いて行われることも。

「リアリティを出すため、本物の炎や装置を用いて撮影した甲斐もあり、第1話のバックドラフトのシーンも、すごく迫力のある映像になりました」

 AKIRAは、今後の見どころをこう語る。

「これまで自分が生きている世界では当たり前だと思っていたことや、自分が思う男の定義や価値観というものが、毎回、覆されていくことによって、今後、タツヤがどのように成長していくのか。たんなるスーパーヒーローの物語ではなく、一人の男のヒューマンドラマになっていると思います」

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