「最初は、あるサイトを見て、電話がかかってきたんです。5年くらい前かな。電話では“キヨタ”と名乗っていました。受け渡しに使うホテルに“キヨタ”を呼び出すと、約束どおり部屋の前まで来て私の携帯を鳴らしました。ドアスコープを覗くと、プロレスラーのような巨漢が立っていたんです。“まさか……清原だ”とすぐに気づきました」
そう告白するのは、清原和博容疑者(48)に覚醒剤を売っていた売人で現役暴力団員のA。’14年までの3年間で約15回、薬物を売ったという。部屋に入れて、「あの方ですよね?」と聞くと、清原は「まあ……」と否定も肯定もしなかったという。
「普段、私は1グラム3万5千円で売るのですが、金がある清原は常連になると思ったので、1グラム3万円で売りました。“他でも引いてる(買ってる)んですか?”と聞きましたが、“いやー、まあ”と濁していました」
彼の予感は的中した。2週間後、清原からまた電話がかかってきた。
「開口一番、『いやあ、こないだのよかったです!』。覚醒剤の質がよかったという意味です。それで2回目は5グラム買ってくれました。最高で10グラム買って行ったこともありますね」
一度、コカインを10グラム売った際に1万円値引きしたAに、清原は「マジっすか?ありがとうございます」と嬉しそうな顔を見せたという。最後の取引は2年前。『週刊文春』が清原の薬物中毒を報じる少し前だった。
「清原に警察のマークがついていると情報が入ったんです。その後、清原から電話があったとき、それまで丁寧語で接していたのをやめて、『もうお前には売れない。俺の電話番号もすぐに消せよ!』と怒鳴ると、すんなり『わかりました』と言って、彼は電話を切りました」
転落は早かった――。