5月29日、国民的お笑い番組『笑点』(日本テレビ系)の“大喜利”新レギュラーに抜擢されたのは林家三平(45)。司会となった春風亭昇太(56)に代わる新メンバーとして“史上最年少”でのレギュラー入りを果たした。この大抜擢は、放送まで妻の国分佐智子も知らなかった(39)。
2人が住む東京・根岸にある自宅は、三平の母・海老名香葉子さん(82)や長男・正蔵(53)の住む実家から徒歩1分もかからない一軒家。朝9時ごろ、ごみ袋を両手いっぱいに抱えて家から出てきたのはTシャツ姿の三平だった。『笑点』メンバー入りを果たした喜びも束の間、家事にいそしんでいたようだ。1時間後、玄関先に止めてある愛車・BMWを洗車しようと国分が家から出てきた。夫の“大出世”を本人からひた隠しにされていた妻の気持ちはいかに――。本誌は国分を直撃した。
――番組で三平さんは、今回の抜擢を「嫁も知りません」とおっしゃっていましたが?
「本当なんです! 私も家で『誰が新メンバーになるんだろう?』と思いながらテレビで『笑点』を見ていたんです。そうしたら出てきたのが三平さんで……。その瞬間から、電話が鳴りやまないし、たくさんメールも来るし(笑)。それで、“三平さんがすごい人になっちゃった!”って実感したんです」
しかし、国分は“かすかに”夫の異変を感じ取っていた。
「いままで“打ち合わせ”といえば、家からすぐそばの本家の方でやっていたんです。でも、ここ3カ月くらい、『ちょっと外で打ち合わせに行ってくる』っていうことが増えて……。いま考えると、そういうことだったのかぁ、と(笑)」
国分が『笑点』を見ていたとき、数十メートル離れた海老名家の実家でも、三平の勇姿を見ていた人がいた。三平の母、香葉子さんだ。国分は、番組終了後、すぐに義母のもとに駆けつけた。
「本家に行ったら、向こうもみんな大騒ぎでした。義母も義兄の正蔵さんも知らなかったんです。興奮が冷めやらないお義母さんは、私を見つけると『ワァ~ッ!』って言いながら駆け寄ってきて、『さっちゃん、おめでとう!』って。もう後は2人して、抱き合って、涙を流しました」
――生放送を終えて帰ってきた三平さんには、どんな声をかけましたか?
「夜遅くに帰ってきて、もう彼はくたくただったんですよ(笑)。でも、香葉子さんや正蔵さん、家族みんなで一緒に『よかったね~、おめでとう!』と迎えました。彼の第一声は『みんな、黙っていてごめんね』でした(笑)。そのあと三平さんは真っ先に仏壇に手を合わせに行って、お義父さまに『ありがとうございます』と報告していました」
その夜、2人きりになったとき、三平からかけられた言葉――。国分は照れた表情を浮かべながら、本誌に打ち明けた。
「『さっちゃんがいるから頑張れたんだ』って言われたんです。私は『本当にお疲れさま』と、ありふれた言葉しかかけられなかったんですけど……。でも、三平さんの言葉は嬉しかったですね」
夫唱婦随。落語界を盛り上げる新メンバーは、夫思いの伴侶に支えられていた。