田所「こうした取材を受けているうちに、徐々に優勝したという実感が湧いてきますね」
そう語るのは、コント日本一を決める『キングオブコント2016』で、2,510組のなかから9代目王者の座を射止めたお笑いコンビ・ライスの田所仁(34)。関町知弘(33)とコンビを結成してから13年、なかなか日の目を見なかった。
田所「でも、解散の危機は1度もなかったですね。なんでなかったのか不思議なくらい」
関町「仲がいいんです。劇場に行くのも一緒に移動したり」
2人は高校の同級生。高1のころの文化祭での出来事が結成のきっかけだった。
田所「文化祭でクレープ店をやったんですけど、そのとき僕たちが女子生徒から『ボウルを買ってこい』とパシリにされたんです」
関町「何に驚いたかって、クレープ店をやるのにボウルを用意してないっていう(笑)」
田所「近くに売っている店がなくて、仕方ないからやっと見つけた洗面器を買っていったら、女子たちにこっぴどく怒られて。それをきっかけに仲よくなりました。『なんだよなぁ、女子よぉ』みたいな」
仲よしコンビが織りなすコントは、ピース・又吉直樹をはじめ、芸人からの評価も高かった。そして今回つかんだ栄光の座。気になる優勝賞金(1,000万円)の使い道は?
田所「お金がなくて、後輩に食事をおごることができなかったんですよ。だから、後輩を連れて豪遊したい。『好きなもん頼めよ』ってカッコつけて」
関町「母親が美容室を経営してるのですが、この前の強風で店の看板が落ちちゃって。何の店かわからない状態なので、新しい看板をつけてあげたい。33年間、髪は母に切ってもらっています。今の髪形も」
田所は以前、雑誌の取材で『お笑いは顔じゃない』と熱弁をふるっていたことがある。
田所「当時何かイヤなことがあったのかな(笑)。ひねくれてますね〜。でも、今もその気持ちは変わっていないです」
関町「やっぱりライブでも、男前がキャーキャー言われるんですよ。出待ちも多いし。でも、この2人がそこで戦ったら勝てない。だからネタを頑張らないといけないんです」
田所「(優勝後の)昨日のライブも、出待ちはいなかったですね。黄色い声もないし」
関町「どうせあと10年もすればみんなハゲるんですから。ネタの内容、口から出るおもしろさ。それに懸けてます」
「まだまだあるネタを全部見せたい」と語る2人の渾身のコントに注目したい!