7月17日に60歳の誕生日を迎えたばかりの大竹しのぶ。彼女は16歳でのデビュー以来、いつもいつまでも美しくチャーミング。“世界一かわいい還暦”かもしれない。
「えー?シワ、いっぱいありますよ。化粧品なんかは、いいと聞いたものをすぐに試したりはしていますけどね。だから使いかけがいっぱい(笑)。でも、自然にシワが刻まれた、自然なおばあちゃんになっていけたらいいな、とも思っています」(大竹・以下同)
そして“かわいい”だけじゃないのがこの人。これもデビュー以来、その働きぶりがすさまじい。現在、ドラマ『ごめん、愛してる』(TBS系・日曜21時〜)撮影中だが、同時期にミュージカル『にんじん』の稽古も行う多忙スケジュール。同作は22歳で演じて以来の再演。
「もう1回やりたい作品は?と聞かれたので、“あ、『にんじん』もう1回やりたかったな”って言ったら、話が決まってしまって。『ごめん、愛してる』はオリジナル版の韓国ドラマが好きで。舞台が始まるから両方は無理かと思っていたんだけど、調整してもらいました。ちょっとダブっちゃいましたけどね」
今年は、春にギリシャ悲劇『フェードル』を演じ、夏は『にんじん』、終われば冬は舞台『欲望という名の電車』が控える。舞台に絞っても、実に幅が広い作品、幅が広い役。
「いろんな役ができる、そういう場をもらえるっていうことが、すごく幸せ。舞台だったら、栗山民也さん、蜷川幸雄さん、野田秀樹さん、井上ひさしさん、そういう演出家や作家に巡り合えたということが、すごく大きなことだったと思います」
一方、私生活では、現在95歳の母とともに暮らしている。
「母は介助が必要なんですが、そうやって母の面倒を見ていると、いろいろと勉強になります。年をとっていくってこういうことなんだ、と」
2人の子どもも、32歳と27歳に。
「娘は家を出ましたが、2分くらいのところに住んでいるんですよ。息子は一緒に住んでいます。2人とも結婚していなくて。まだしてほしくないと思う半面、大丈夫かなと心配にも思っています。息子が35歳くらいになったらお見合いを勧めようかな(笑)」
還暦を機に挑戦してみたいことを聞くと、第一線を走り続けてきたからこその答え。
「……うーん。長い休みをとってみたい。せめて半年、できれば1年。今まで長く休んだのは、娘出産時の1年半くらいかな。いま、休んだら何が見えるだろう?と気になります。でもたぶん、お芝居したくなっちゃうと思うんですけど」