先日バラエティ番組で、歌手のhitomiさん(40)が女性が加齢とともに“オバさん”と呼ばれる日本の現状について持論を展開し、ネットで話題になりました。番組内ではAKB48の峰岸みなみさんが「23歳になり、すでに歳を取ることに不安を感じています」といった、老いに対する悩みを打ち明けた中で言われた言葉。多くの意見が交わされる中、hitomiさんは「「すぐ『オバさん』って言うでしょ?『オバさんですよ? 何か?』って言いたくなる」と語りました。
確かに現在の日本では何かとすぐ“オバさん”と、女性を揶揄する風潮があるとは思います。ネットでも「これは正論!」「堂々とよく言った」など賞賛の声があるいっぽう、「噛み付くってことは一番気にしているのでは」なんて批判めいた反応も特徴的です。どちらの言い分もわかる話しではあるものの、この話題が盛り上がるのには、いくつかの要素が絡まっている気がします。
■hitomi=まだまだオンナ感が抜けてない?
すぐ“オバさん”と揶揄する風潮は、個人的にも不快感を感じます。しかし、それをhitomiさんが指摘したことについては、一瞬「ん?」という感覚になる女性は、筆者を始め多いのかもしれません。
hitomiさんの経歴は離婚が2回と結婚が3回(2014年5月、現在の旦那様との妊娠&結婚を発表)。回数で評価するものではありませんが、この男性遍歴から“オンナ現役感”を感じ取る女性もいるでしょう。
そして少し前には、家族で出演したバラエティ番組で、長女にやや厳しすぎる叱り方をした姿がネットで炎上したばかり。こういったママよりオンナを感じる要素の多いhitomiさんから、「オバさんですよ?何が?」と言われても、「あなたが言いますか……」と違和感を感じてしまう女性は、多いかもしれません。
■“オバさん”と思えない人が言うから議論になる
そしてもう1つ議論になる要素は、やっぱりhitomiさんがめっちゃ美人ということでしょう。hitomiさんの発言を聞いたとき、筆者は「美人が「女の幸せに顔は関係ない」と言うくらい違和感がある」と直感的に思いました。
hitomiさんは現在40歳。オバさんという単語が身近に感じる瞬間もあるでしょう。しかしまだまだキレイで美人な彼女が言っても、説得力という点では欠けてしまったのかもしれません。
この“オバさん”発言の問題。hitomiさんのキャラクターが議論の中心ではありますが、女としての“ドキッ”“ザワザワ”などの要素が詰まっています。ついつい気になってしまう根本には、“オバさん”と揶揄されることが問題なのではなく、“オンナ”として存在感がなくなる事への恐怖感が、裏側にはあるのではないでしょうか。