これだけ忙しくしていては、書道の練習はほんのわずか?と思われるがそうでもない。
個展や、頼まれた作品があれば、朝から黙々と書く。
「いまでも『まだそんな線を書いて!』なんていって気合いが入っていないと、私が怒って、手が出ることさえあるんですよ。自分の子供だからここまで厳しくなってしまうのです」
と泰子さん。傍らの翔子さんはもう慣れているといった風で、動じることはない。
叱られるばかりではない。翔子さんもいまや泰子さんの書道教室で可能な限り助手をつとめている。
教室を見学すると、翔子先生の指導でやっと書くという生徒もいるくらい。
「ちゃんと座ってね。こう書くの! いい?」
翔子さんが実際に、手を持って筆を動かし、指導もする。
「昔から私が何度注意しても、きちんと座ってくれない子も、翔子が『書きなさい!』って注意すると、打って変って素直になるのです。だから、よく『キチンとしないと翔子に怒られるわよ』って脅かして、書かせることもあるんですよ」
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