1月27日、国立・名古屋大学に通うA子(19)が、森外茂子さん(77)を殺害した容疑で愛知県警に緊急逮捕された。A子は、今回の殺人以外の犯行も供述しているという。
「彼女は高校在学中、『同級生に毒を盛ったことがある』と自白しています」(捜査関係者)
この供述が報じられると、彼女が通っていた私立高校は、急遽校長が会見を開いた。
「当時、ある男子生徒が体調の不良を訴え、医師は『タリウムなどの薬物が原因の可能性がある』と診断しました。学校側は事件性があると考えられたことから警察に通報。捜査が始まったのですが、男子生徒の体から検出された薬物は学校の理科室などからも見つからなかったそうです。この生徒の病状は悪化し、入院。ほとんど目が見えない“失明状態”で、特別支援学校に転校しました」(社会部記者)
学校側はこの件を公表しなかった理由について、「在校生に動揺を与えたくなかった」と説明している。しかし取材を進めるうちに、A子の高校の同級生から驚愕の証言を得た。
「失明事件が起きたのは、たしか高校2年の後半ごろでした。実は生徒の1人が加害者らしいと母親から聞いて、ひどいことするなと思ったことを覚えています」
当時、この「失明事件」の容疑者の特定はされなかった。しかし、高校内ではA子を疑う声が上がっていたという。別の同級生はこう語る。
「事件が起きたころ、『A子が何かやらかしたらしい』という噂が同級生の間で広がりました。当時の彼女は友人も少なく、噂を確かめようとする生徒もなかったと思います。被害を受けた男子生徒が失明するほどの重症だったということは、今回初めて知りました」
社会部記者は、こう語る。
「学校側は、事件が公になることを恐れたのでしょう。加害生徒を特定するまでの捜査はされなかったそうです。もし学校側が本腰を入れて調査していれば噂されていたA子にも事情を聴いていたはずですし、事件を解明できた可能性も充分にあります」