「かつて私によく似た話し方もよく似た男がこの地で演説しました。小泉純一郎という男です。そのときから11年。あれから11年……(綾小路)きみまろさんじゃありませんよ(笑)」
きみまろの名言「あれから40年」にひっかけた語り口で、聴衆の心を一気に掴んだ小泉進次郎復興政務官(33)。2日、東京・国立駅のロータリーでは演説開始の30分前から聴衆が集まり、彼が車から降りると同時に「キャッー!」という若い女性の黄色い声援が。
「彼が地元・横須賀での出陣式の後、最初の応援に駆け付けたのがこの東京19区でした。ここから立候補している松本洋平候補は、進次郎政務官が務めていた自民党青年局長の後任です。今回の選挙で進次郎政務官は、安倍首相から党が決めた“重点選挙区での応援”を命じられました。そのなかでも彼が『応援に行きたい』と願い出たのが、苦戦が予想される青年局の同志である当選1~2回の若い候補たちだったのです」(自民党関係者)
国立駅に続き進次郎政務官が向かったのは、埼玉・浦和駅。埼玉1区の村井英樹候補も34歳の若手のひとり。駅前にはすでに約500人以上の聴衆が集まっていた。ここでの演説も「浦和レッズのように赤い……」とご当地ネタから入る進次郎節は、絶好調!
「進次郎政務官も、ただ“仲間”を助けているわけじゃないでしょう。彼は青年局長時代、週に1度、党本部の会議室で通称“カレーの会”とよばれる昼食会を開いていました。そのメンバーに自分の応援があったから当選できたと思ってもらえば、力になってくれるはずと考えているようです。彼は“派閥結成”については否定していますが、青年局で共に活動した仲間を中心とした“カレー派”結成の野望を胸に秘めているのです」(政治部記者)
彼の存在が、安倍政権へのスパイスとなっている――。