「道子さんは実の母親ではない。そのことを進次郎くんが知ったのは、中学2年生のとき。彼はショックを受けながらも、『本当の母親だよ』と言い切ったそうです」(小泉家関係者)
8月20日に亡くなった小泉純一郎元首相(74)の姉・道子さん(享年84)。そのお別れの会が28日、横須賀市内の斎場でしめやかにとりおこなわれた。
親族席には小泉元首相と並んで長男・小泉孝太郎(37)と次男・進次郎議員(34)の姿も。幼少期に実母と別れた2人にとって、道子さんは“育ての母”だった。
「進次郎くんは気丈に挨拶回りをこなしていました。しかしやはり堪え切れず、最後には涙を流していました」(前出・小泉家関係者)
進次郎が人前で初めて見せた“涙”の陰にあったものとは――。
道子さんが2人を引き取ったのは49歳のときだった。当時、孝太郎は4歳。進次郎は1歳だったという。
「49歳でいきなり2児のママになったんですから、大変だったと思います。小さいころの進ちゃんは身体が弱くてね。夜中に高熱が出ることも多くて、その度に道子さんが抱きかかえて病院へ連れて行っていました。でも彼女は『本当に手のかかる子だけど、その分、情が深くなるのよね』と笑っていました」(近所に住む主婦)
“実の母”ではないからこそ、道子さんは進次郎たちに寂しい思いをさせまいと奔走してきたのだろう。
「進ちゃんが小学生のとき、『ママはどうして友達のママみたいに若くないの?』と言って泣かれたことがあったそうです。あのときばかりは、道子さんも本当に困った表情をしていましたね……」(前出・主婦)
進次郎は“手のかかる子”だったが、道子さんは正面から向き合い続けた。
「だから進次郎くんが国会議員になったとき、彼女はとても嬉しそうな顔をしていました。その表情は、今でも忘れられません」(前出・主婦)
そんな進次郎を小泉家の跡取りとして立派な政治家に育てあげた道子さん。だが1つだけ心残りがあった。
「進次郎くんのお嫁さんを見られなかったことです。彼女は『私に残された仕事は、進ちゃんのお嫁さんの顔をみることだけね』と漏らしていましたから……」(前出・小泉家関係者)
ママに嫁を見せることが出来なかった……。進次郎が流していたのは、そんな悔悟の涙だったのかもしれない。