そんなに楽しみにしてた人じゃなくても、始まると夢中になって見てしまうのがオリンピック。でもじつは「競技のルールは知らずに見てました!」という人も多いのでは?そんなあなたに競技のツボを教えましょう。【スキージャンプ編】。

 

まず、ジャンプ用語の基礎知識を説明しよう。

 

〈K点〉赤いラインで示されている。以前は「これ以上飛ぶと危険」という意味が大きかったが、現在は飛距離の基準点である。

 

〈ノーマルヒル〉一般的にK点90mのジャンプ台で飛ぶ種目。かつては70m級と呼ばれていた。

 

〈ラージヒル〉K点120mで飛ぶ種目。かつての90m級。五輪種目にはないが、K点180mを超えるフライングヒルもある。

 

〈バッケンレコード〉そのジャンプ台の最長不倒距離のこと。バッケンはノルウェー語で「丘」のこと。

 

〈ランディングバーン〉選手が着地する斜面。

 

〈テレマーク〉両足を前後に開いて腕を左右に上げる着地姿勢のこと。ルールに定められていて、高い飛型点を得るためには着地後15m以上この姿勢を保つことが重要。

 

距離と姿勢の美しさをポイント化して順位を決めるのがジャンプの特徴。飛距離の計算はK点を基準の60ポイントとして1mごとに加減。ラージヒルの場合「1m=1.8ポイント」、ノーマルヒルは「同2ポイント」。たとえばK点120mのジャンプ台で130m飛んだら、60+10×1.8=78ポイントとなる。

 

美しさ、正確さ、着地姿勢などは5人の飛形審査員が20点満点から0.5点単位の減点法で採点し、最高と最低を省いた3人の合計点数が「飛型点」として「距離点」に加算され、それが選手の獲得ポイントになる。そして2回のジャンプの合計で勝敗を競う。

 

「時速90kmでカンテ(ジャンプ台先端の踏み切り台)を飛び出し、着地するときは120kmものスピードが出ているんです。経験者の私が言うのも変ですが『何てことやってんだろう?』と思いますよね(笑)。ソチでは、高橋沙羅選手、葛西紀明選手、伊東大貴選手がメダル争いに絡んでくると思いますので、日本からも応援してあげましょう」(スキージャンプ解説者・竹内元康さん)

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