(写真:アフロ)
いよいよ3年後に迫った東京2020オリンピック・パラリンピック。期待のアスリートが目白押しで、3年たったら、今は一般的に無名な選手たちでも、メキメキ実力をつけ、連続メダルを狙う有名選手たちとの大混戦が期待できそう。今からチェックして、五輪予選・本戦を巡る熱いドラマを楽しもう!
「昨年のリオ五輪で日本初のシングルス・メダリストになった水谷隼選手(28)と、団体戦で銀メダルを獲得した丹羽孝希選手(22)は世界ランキングのトップ10内。15位には松平健太選手(26)もいます。女子は同5位で6月の世界卓球・混合ダブルス金メダルの平野美宇選手(17)に、リオで団体銅を獲得した石川佳純選手(24)、伊藤美誠選手(16)と、スター選手がそろっています」
そう話すのは、卓球専門誌『卓球王国』の今野昇編集長。しかし五輪の枠は男女とも3つあるものの、シングルスは「2」しかないため、はやくも代表争いは熾烈だという。
「さらに世界卓球で水谷選手を破り、史上最年少の13歳で8強入りした張本智和選手(14)の成長は、われわれの想像を上回る勢い。17歳で迎える東京五輪が楽しみですね」
では、14歳になったばかりの”新怪物”張本智和くんとは、どんな少年なのだろう。さっそく、自身も元卓球選手で現在は男子ジュニア日本代表コーチの父・張本宇さん(47)に話を聞いてみた。
「’03年、仙台市生まれの智和は、小学校卒業と同時に親元を離れ上京。現在はJOCアカデミーで毎日、練習に明け暮れています。海外遠征も多いなか、心技体を磨いていますが、なかなか学校の勉強も大変なようで、先日も『夏休みの宿題が、今年はヤバいと思う……』なんて話していました(笑)」
母・張凌さん(44)は中国・四川省出身の元・世界選手権中国代表選手で、現在は仙台市の「張本卓球場」でコーチとして指導している。
「智和は、妻のつくる手料理はなんでも食べましたね。鶏の唐揚げや手羽先、肉野菜炒めなどが大好きです。ご飯も小学生のうちから大盛りでおかわりしていました。でも、彼は仙台市生まれなので、辛い四川料理は苦手ですが(笑)」
”卓球エリート”一家ですくすく育ち、公称170センチの身長も「今はもっと伸びているはず」(宇さん)という智和くん、記者会見などでの受け答えも堂々としている。
「息子の名前は夫婦で考えて決めました。智恵の『智』、平和の『和』を合わせて『智和』。ご近所や周囲の方に支えられているのだからと、礼儀・挨拶を大切にさせてきたんです。謙虚な気持ちを忘れず、毎日コツコツと努力して、五輪に挑戦してほしいですね」