(写真・AFLO)
「あの顔を見てみろ!誰があんな女に投票するかね?」
ライバルの共和党女性候補者について、こんな暴言を吐いた、ドナルド・トランプ氏(69)。総資産5,400億円という不動産王は、米国大統領選の共和党候補者として目下、支持率トップを走っている。米国在住43年で『なぜヒラリー・クリントンを大統領にしないのか?』の著書もあるジャーナリスト・佐藤則男さん(70)は、こう語る。
「彼はセレブ美女を好きないっぽうで、そうではない女性を酷評し、ぞんざいな態度を取ることで有名です。女性を単なるお飾りとしか考えていないんです」
だが女性をバカにしきったトランプ氏が、心から惚れ込んだ“女神”がいた。英国の皇太子妃だった故ダイアナ元妃(享年36)だ。在米ジャーナリストの北丸雄二さんが言う。
「トランプ氏がたったひとり落とせなかったのが、故ダイアナ妃でした。彼は離婚後に一時米国に住んでいた彼女にアプローチ。家に何度も花束を贈りデートに誘ったそうですが、相手にされなかった。彼は自伝にも『女性との別れで唯一、後悔している別れがあった。それはレディ・ダイアナ・スペンサーと交際する機会がなかったことだ』と書いています」
金に物を言わせて口説こうとしても、誇り高き“英国の薔薇”は鼻もひっかけなかったようだ。トランプ氏と会ったことがある日本人は非常に少ないが、その1人が国際経営コンサルタントの植山周一郎さん。実際に会った印象は――。植山さんは88年6月13日、当時41歳だったトランプ氏にインタビューしている。
「すでに不動産王として成功していた彼は、なかなか会えない雲の上の存在でした。知人が彼と交流があった縁で、インタビューに成功しました。彼はとてもバカには見えない、優れたビジネスマンという印象でした。日本人の私にフレンドリーに話してくれましたが、それも商売を意識しての計算ずく。当時の日本はバブル真っ最中で、日本人がトランプ氏のマンションを買っていましたから、彼にとって日本人はお得意さん。日本でも好印象を与えたかったんでしょう」
稀代のビジネスマンか、ただの扇動家か。本当に姿はどっち――。