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「最低だろうと思っていたけども、これだけポイントが低かったのは、びっくらこいた」。そう言って、自嘲ぎみに笑うのは、名古屋市長の河村たかし(67)だ。今夏、名古屋市が行ったアンケート調査の結果が、関係者ならびに名古屋市民たちを愕然とさせている。

 

調査は、東京・大阪・札幌など全国の8都市に住む男女を対象としたもの。「買い物や遊びに行きたいか」という質問の回答を指数化したところ、名古屋が1.4ポイントと最下位になってしまったのだ。トップの京都(37.6ポイント)に比べると、わずか27分の1!7位の大阪でさえ16.8ポイントだから、その不人気ぶりは歴然だ。

 

さらに「最も魅力的な都市」と「最も魅力に欠ける都市」を1つずつ選ぶ質問では、名古屋を魅力的と答えた人はわずか3.0%、逆に魅力に欠けるという回答は、30.1%もあった……。関係者をよりガッカリさせたのは、ほかの7都市の市民は自分たちが住んでいる都市を「いちばん魅力的」と、答えているのに、名古屋市民だけは「東京や京都のほうが魅力的」と回答していたことだったという。

 

こんなアンケート結果について、「名古屋だって、みんなが知らないだけで、見どころはたくさんありますよ」と言うのは、お笑いタレントのキンタロー。(34)。同じ愛知県でも岡崎市生まれの彼女だが、大学卒業後は名古屋市でダンススタジオの講師などをしていた時期があった。

 

「特に車で旅行をする人にはすごくおススメです。道が広くて車線が多いので、すごくドライブしやすいんです。中区にある『ラシック』は、東京で言うと表参道ヒルズのようなイメージでしょうか?買い物が楽しめる複合商業施設です。それに名古屋駅前にある『ミッドランドスクエア』は、おしゃれな映画館もありますし、デートするにもいいですよ。48階建てで、展望台から名古屋市内を一望できます。でも考えてみると、人気がないおかげで、人が殺到しないのが名古屋のよさなのかもしれませんね。名古屋は大都市なのに人が少なくて、街も電車も東京みたいに混んでいません。“自分ってこんなに心が広いのか”って思うくらい、落ち着いた日々を送れますよ」

 

今年3月、マツコ・デラックスがバラエティ番組『月曜から夜ふかし』で、“名古屋人はよそ者に厳しい問題”などを取り上げ、反響を呼んだ。確かに“名古屋人は排他的”というイメージは根強いが、本人たちはどう考えているのだろうか?名古屋市出身の女優・いとうまい子(52)は言う。

 

「確かに間口は狭いですね(苦笑)。お店なんかに行ってもそっけないです。でも通っているうちに、『よぉ来たな!』みたいになってきますよ。間口が狭いから、理解してもらいづらいですが、奥行きが広いのが名古屋なんです。だから一度受け入れられれば、とてもラクです。実際、住んでいる人たちは、名古屋から引っ越そうとしません」

 

故郷の魅力を熱く語ってくれた2人も期待する“名古屋の逆襲”。河村市長には、何か秘策はあるのだろうか?

 

「まず、鉄筋コンクリート造りの名古屋城を、昔の図面をもとに木造で復元すること。あと1,000メートルタワーじゃな。世界一高いタワーができたら、名古屋は地の利がいいから、人が集まります。タワーのてっぺんには、一部残った初代シャチホコを置いて、地上758メートルには展望台を……」

 

758?なるほど、ナゴヤですね!

 

「展望台から階段を歩いて、金のシャチホコを触れるようにする!……それぐらいやらんとと思ってますが、市長は会社社長と違いますからね。予算もあるし、市議会もある。酒飲まにゃ、やっとれん。毎晩、焼酎を飲みながら考えてます」

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