いま宮内庁内では天皇皇后両陛下の“極めて異例のお出かけ”の計画が話題になっている。
ある宮内庁関係者によれば、「4月中旬に天皇陛下と美智子さまは、長野県長野市や千曲市を訪問されます。随員は必要最小限で、県知事などのお出迎えの予定もなく、お2人にとってまさに初めての“プライベートなご旅行”なのです。
日本全国を飛び回っていらっしゃる両陛下ですが、御用邸や軽井沢などでのご静養や、お子さまたちとのご家族旅行をのぞけば、地方ご訪問はすべてご公務がらみでした」
1959年4月10日のご成婚から55年目の“蜜月旅行”。それが叶った経緯について、前出の宮内庁関係者は、「今年天皇陛下は80歳、そして美智子さまは79歳になられます。宮内庁幹部や、侍従や女官などの側近たちから、『両陛下にもお2人で旅を楽しんでいただきたい』という声が上がり、初めて企画され、両陛下にも了承いただいたそうです。
前例としては1982年11月に昭和天皇と香淳皇后が八丈島と三宅島を旅行されています。当時は、それぞれ81歳と79歳でいらっしゃいました」
30年前に現地・八丈島で取材した皇室ジャーナリストの松崎敏弥さんによれば、「昭和天皇と香淳皇后の“フルムーン旅行”として話題になりました。八丈島の歴史民俗資料館で香淳皇后が、八丈島産の蝶の見本をご覧になり、『きれいねぇ』と思わず声を上げられたことを覚えています」
両陛下は、長野県千曲市では『あんずの里』ご覧になることを検討されているという。あんずの里は4月上旬ごろに、あんずの木の開花期をむかえ、集落が『ひと目10万本』といわれるほど、ピンク色の花でうめ尽くされる。まさに桃源郷のような美しい光景なのだという。地元では早くも両陛下のご来訪を心待ちにする声も上がっている。
地元観光関係者によれば、「あんずの花をご覧になりたいと、この地を両陛下が選んでくださったと聞いています。とても光栄なことですね」