11月4日に上場される日本郵政グループの「日本郵政」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の3社。これらの上場が21世紀最大のIPO(新規公開株)として、大きな話題になっている。購入できれば千載一遇のチャンスか?それとも大やけどが待っているのか?
そこで本誌は、株の達人たちに「5つのポイント」を指南してもらった。
〈1〉投資目的なら上場初日で売りの決断も
「それぞれの初値は、公募価格の5〜10%は上回ると予想しています。早めに利益を確定したい方は、上場日、もしくは1週間を目安に、売却してはどうでしょう」(『YAHOO!ファイナンス投資の達人』で2年連続MVPに輝いたマエストロの株式ボナセーラの熊谷亮代表)
〈2〉大納会にむけては15〜25%株価アップの売却チャンス
「これだけ話題の株なので、12月30日の証券取引所の“大納会”にむけて上昇する可能性も。初値から15〜25%ぐらいの上昇が期待できます」(熊谷代表)
〈3〉じっと我慢の長期間保有で、高い配当金をゲットも
「ふだんは投資目的で、短期で売買して利益を求めていくのが私と株の付き合い方。でも、当選して『ゆうちょ銀行』株を購入できたら、高い配当金を期待して、長期的に持っていようかと」(“株アイドル”杉原杏璃さん)
〈4〉上場初日で高値をつかむより価格安定を待つ
「価格変動が激しくなることが予想されます。短期で儲ける可能性もありますが、逆に損するリスクも大きい。1カ月もたてば、価格が落ち着いてくるので、そこで購入の検討を始めても遅くはないでしょう。特に、虎の子を安定的に運用したい人は、2〜3カ月待ったほうがいいと思いますよ」(経済アナリスト・森永卓郎さん)
〈5〉他社との提携など成長シナリオが見えたら購入の絶好機
「日本郵政グループは、規模の大きな会社ですが、業績が悪化すれば株価は下がります。たとえば赤字が続く『かんぽの宿』も、今の時代に即した展開ができるかどうかは、いまだ不透明。今後、郵政グループがどのような商品を展開するか、また、他社との提携などにも注視して、売買のタイミングを計ったほうがいいでしょう」(ファイナンシャルプランナー・横山利香さん)
前出の熊谷代表が語る。
「日本郵政は、どんなへき地にも郵便を配達してきたことからわかるように、利益を追求しない“お役所仕事”という側面も。そこで成長性がないことを懸念される人がいます。しかし郵政3社は、上場企業のなかでも、所有している不動産はトップレベルです。企業の安定性は抜群といってもいいでしょう」
さあ、あなたなら日本郵政グループ株と、どんなお付き合いをしますか?