子育てなどもとっくに終わり、代わり映えしない日常で……なんてもったいない! いまだからこそ、あなた自身の人生を取り戻すべき。「人生100時代」を楽しみ尽くすための、「学び直し」という選択。彼女たちの一念発起を見習って、豊かな後半生を楽しもう!
「若いころの『役者として、芸人として、一人前になりたい』という夢が、40代になったころから徐々に、もう少し利他的な意識に変わり始め、それが大学院受験へとつながっていきました」
そう話すエド・はるみさん(54)。’16年4月、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科に入学した。
「全体統合型学問の大学院です。論理的な考え方を身につけ、視野も広げたいというのが志願理由です」
仕事との両立が不安だったが、所属する吉本興業には、2年間は大学院を優先させてもらうことに。
「授業は厳しく、超多忙でした。授業のほか、グループワーク、課題と、やることが山積みのうえ、同時並行で2年後に提出する修士論文の執筆まで。タイムマネジメントや自己管理をちゃんとしないと、あっという間に時間が過ぎていきました」
多くの時間を、キャンパスか図書館で過ごした2年間。息抜きはクラスメートたちとたまに行くキャンパス近くのランチだったとか。
「ローストビーフ丼がおいしいお店がある、と聞いて行ったり。若い世代の人たちと話すことも、気持ちのリフレッシュになりました」
修士論文のテーマは、「身体的アプローチにより、ネガティブな感情をポジティブに反転させる“ネガポジ反転”手法の提案」。
「簡単に言うと、ネガティブな気持ちをポジティブに変えるのに、思考からだけではなく、体を動かして変えていこうというもの。学術的な世界をわかりやすく説明し、一般社会へと“つなグー”、橋渡し的なことをしていきたいと思っています」