小雨がしとしと降るなか、傘を差しながら歩く女性たち。そのなかで、ひときわスレンダーぶりが目立っていたのは仙道敦子(48)だった。
仙道といえば12歳で出演した映画『鬼龍院花子の生涯』の名子役ぶりで注目を集め、その後は『クリスマス・イヴ』などの多数の話題ドラマで活躍した。
「しかし’93年に俳優・緒形直人(50)と結婚、その後は3人の子供たちの育児に専念し、芸能活動をほぼ休止していたのです。存在感のある演技力をおしみ、芸能界では、復帰を待望する声も絶えませんでした」(テレビ局関係者)
そんな彼女が7月スタートの連ドラ『この世界の片隅に』(TBS系)に主人公の母親役として出演すると発表されたのは6月4日のこと。なんと女優業は、23年ぶりになるという。本誌が仙道を目撃したのはドラマ出演が発表された翌々日、彼女はママ友らしき女性たちと歓談中だった。彼女の仕事復帰を祝っての集まりだったのだろうか。
“ママ会”の会場となっていたのは『ガスト』。格安で人気のファミリーレストランだ。ちなみにドリンクバーは400円ほど。かつてはトレンディ女優として人気だった彼女だが、この20年あまりは堅実な主婦としての生活をおくってきたに違いない。そんな仙道が、なぜ今になって“専業主婦卒業”を決意したのだろうか? 前出のテレビ局関係者は言う。
「子育てもひと段落したことが大きいのではないでしょうか。長男の緒形敦(21)は、作年秋にドラマ『陸王』(TBS系)で俳優デビューはたしています」
さらに別のテレビ局関係者は、こんな証言を。
「『この世界の片隅に』の演出を担当するのは土井裕泰氏です。土井氏は’95年に放映されたドラマ『テキ屋の信ちゃん5 青春完結編』も手がけているのですが、この作品には仙道も出演しており、その後女優を休業することになりました。彼女にとって思い出深い作品を演出した土井氏から復帰を勧められたことが、決め手になったと聞いています」
’08年に亡くなった義父・緒形拳さんの名言の1つに《演じることは演じないこと》がある。20年以上も、母業に専念してきた仙道なら、新ドラマでの“母親役”も自然体で挑戦できるに違いない。