キャンピングカーでの体験を楽しむ関係者=宜野座村の漢那ダム(OTSレンタカー提供) 画像を見る

 

沖縄ツーリスト(OTS、東良和会長)のOTSレンタカーが2014年から始めたキャンピングカーのレンタル件数が2017年は247件に上り、順調に伸びている。リゾートホテルなどへの宿泊が多い沖縄だが、キャンピングカーを使えば公園を併設したダム湖畔などに泊まることも可能で、宿泊施設が少ないやんばる地域の観光資源開拓にもつながると期待している。

 

OTSのキャンピングカーは豊見城市の臨空豊崎営業所でのみ貸し出している。最大6人で寝泊まりでき、24時間で2万7千円から利用可能だ。同社は23台を保有し、夏場にキャンピングカーの利用が強い北海道の営業所と需要に応じて車をやりとりしながら運営している。

 

宿泊可能な施設は県内に19カ所ある。道の駅のほか、申請すれば本島北部地域に集中するダム9カ所でも利用できる。各ダムに公園が整備されており、一部ではカヌーや遊覧船といった観光メニューも提供されている。大人数で移動できることや収納スペースの大きさを武器に、OTSは昼間はバーベキューやダイビング、サーフィン、夜は星空観察をしながら寝るといった楽しみ方を提案する。

 

沖縄観光が体験を中心とする「コト消費」への転換が進む中、宿泊場所にとらわれないキャンピングカーの特徴を生かす。同社では需要に応じて台数を増やしていく方針だ。

 

レンタカー事業を担当する中村靖副社長は「キャンピングカーならレンタカーが単なる移動手段ではなく、体験につながる。やんばるの自然への関心も高まっており、海だけではない沖縄の新たな魅力開拓にもつなげたい」と語った。

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