ハイサイ気分
人気爆発中のお笑いコンビ「和牛」さん、ようこそ沖縄へ! 漫才の技を競う「M-1グランプリ」では2016~17年と2年連続準優勝、NHKの「上方漫才コンテスト」では優勝や奨励賞を勝ち取っている実力派の和牛。全国では「ライブのチケットが取りづらい芸人」といわれていますが、実は「よしもと沖縄花月」(那覇市前島)の舞台にも時々立っていて、間近で漫才を楽しめます。
7月8日には「よしもと沖縄花月in琉球新報ホール」で2公演、「よしもと沖縄花月」では5公演……1日計7公演に出演という快挙を達成! 忙しい合い間をぬってインタビューに成功し、沖縄についてたっぷり話を聞いてきました。
新報ホールのピカピカな「床」がお気に入り!?
ー沖縄で1日7公演にご出演! 本当にお疲れさまです。
水田:もっと多い時ありますよ。一日10公演の時もありますから。
川西:今回の沖縄は車で10分で着ける距離での7公演やから、マシですよね。昨日は東京と埼玉を片道1時間かけて3往復しました。電車じゃないと間に合わへんから、劇場飛び出して電車に乗って劇場へ。そっちがハードでしたよ。
水田:掛け持ち出演が多くなったのは、2~3年前からですかね。普通に考えたら1日7公演は多いですよね。4公演でも多い方だと思うので、僕らがマヒしてるのかな。沖縄花月の1日5公演は多いと驚く方がいましたが、僕らとは関係ないかな。でも「和牛が来るから5公演開催!」ってビックリしてもらいましょう(笑)。
ー「琉球新報ホール」に立った感想は?
水田:すごいキレかった! ピッカピカというか、まだ誰も踏んでないような床もありましたよ。食べ物が落ちても、そのまま食べれるな~。あの舞台にタコス落ちてたら、僕は食べますよ。
川西:僕は食べれないですけど(笑)、きれいだなと思いました。こんなに新しい舞台に立つのは珍しいですね。ほとんどのホールは、歴史を感じる古い建物が多いです。新報ホールは楽屋も設備もめちゃくちゃきれいで、気持ちよかったです。2公演で合い間があると、楽屋が広くてきれいなのは重要なポイントなんですよ。
水田:弁当を用意してくれてたんですけど、弁当箱に入れんとそのまま楽屋の床に置いてくれてても食べれるなって。机の上に直接置いてくれても食べれるくらい、机もキレかったよね。
川西:なんでわざわざ床に置く!? もうええやん、弁当箱を机に置いてくれたんやから。机も新品できれいでした。
ー最近の活動について教えてください。
川西:全国ツアー中で、札幌から福岡まで6か所回ります。今年はホールツアーにして、見たい方全員に来てもらえるように計画しました。1000人規模のホールなので、沖縄ではまだ無理じゃないですかね。
水田:初めてのホールツアーで、とにかく楽しんでもらいます。去年はチャンピオンになるためのツアーのような雰囲気でピリピリしていましたし、お客さんも緊張感ある感じでした。今年はホールで楽しくやりたいです。ツアーとは別に、沖縄では単独ライブを開きたいと思っています。
ーでは今、力を入れていることは?
水田:ずっと変わらず漫才です。2人で話し合いながら作っています。
川西:常に作っているので、改まって今やってるってことではないかもしれません。毎月2本できたらいいな~って思っていますが、仕事の状況によりますね。
思い出は、マグロ釣りとレッドカーペット
ー沖縄花月への出演を含め沖縄に来る機会が増えたと思います。楽しい思い出はできましたか?
川西:テレビ番組のロケで、久米島で3日間マグロ釣り対決をしました。僕は釣りが好きやったんで楽しかったですけどね。でも海が結構荒れている時で、相方は乗り物酔いするタイプやから大変そうでした。僕らは数はたくさん釣れましたが、大きいマグロを釣った方が勝ちだったので負けました。
水田:旅行気分には全くなれず寝倒しました。3日目はダウンしましたよ。僕の中での思い出言うたら、今年4月の沖縄国際映画祭。俳優としてレッドカーペットを歩いた記憶ですね。
川西:相方は映画出演したのでまず俳優さんと歩いて、戻ってきて航空会社のPR役としても2回歩く予定だったんです。2人で機長の格好をする予定でしたが、悪天候で予定よりも押して相方が戻ってこれなくなっちゃったんですよ。だから本物のCAさん2人と、機長の格好をした僕だけが歩くことになり……なんでコイツ1人が歩いてるんかなって見られる、謎の3人組になりました。恥ずかしかったです(笑)。
水田:僕はその時、時任三郎さんと岡田将生くんと雨宿りしながらしゃべってた……。これからの演技についてしゃべってたんで。
川西:俳優のトーンで説明せんでええって(笑)! ダメ出しされて、俺にはあの役は合ってなかったって言うてたやろ(笑)。初レッドカーペットで貴重な体験でしたが、やっぱり2人でワチャワチャしたかった(笑)。
水田:確かに。でもあの日の僕は役者やったんで、また来年! これから、役者になるかもしれないなぁ。オファーがあったらやりますよ。セリフはちょっと絞らせてもらいますけど(笑)。
川西:なんなん、絞らせてもらいますって! そんなん、でけへんねんって。ものすごい性格の悪いプロデューサー役だったので、素の性格の悪さで仕事増えたみたいなことですよ。
水田:違いますね、演技力で引き寄せた仕事(笑)。俳優には興味があって、どんな役でもやらせてもらいますがセリフだけは絞らせてもらいます。僕なりに絞って絞って、削ぎ落とします(笑)。
食に魅せられ沖縄に劇場建設!?
ー沖縄の食は楽しんでいますか?
水田:沖縄料理好きですよ。そうめんとツナを炒めたの、めっちゃ好きです!
川西:そうめんチャンプルーでしょ。名前出てきてないやん(笑)。
水田:いや。そうめんチャンプルーって言ったら、全部ツナが入るか分からんかったからさ。
川西:なるほどね、ツナ入りそうめんチャンプルーね。おいしいですね。
水田:地元の人はあまり食べないと聞きましたが、豚しゃぶが好き。沖縄国際映画祭で来た時の晩ごはんは、3泊中3日連続で豚しゃぶ食べました。毎日店を変えてつゆの味や作り方が違うと実感しながら、おいしくいただきました。自分で作る沖縄料理といえば、そうめんチャンプルー。あと、モズクのつけ麺はよく食べますね。
川西:モズクつけ麺はおいしい! 本土では絶対に食べられません。店によってゴマだれだったり、つけ麺のたれのような味付けなどもありどれもおいしいですね。ヘルシーだから食べた罪悪感なし(笑)。来たら絶対食べます。ゴーヤーも好きですよ。
水田:久米島で買ったモズクを持ち帰って食べましたが、こっちで食べるのとは違うんですよね~。沖縄での楽しみは、やっぱりごはん。海にも行きたいんですけど行けないんで。今日も7公演に出演して取材して……。
川西:日帰りやから時間ないもんな~。スケジュールぎっしりです。
ー最後に、和牛さんの目標を教えてください。
水田:沖縄に新しい劇場を作りたいですね。
川西:え、作るの!? 自分で?
水田:「和牛漫才劇場」を作ってスケジュールに幅持たせたら、公演の合い間に海とか行けるやんか。僕らの漫才劇場を作るんやったらビーチのある海の近くで、合い間に泳ぎに行けるようにする。それが二人の夢です。
川西:いや、そんな話に僕を乗っけないで(笑)。海には入りたいけど、すでに沖縄花月があるやん。
水田:和牛と魚がいるだけの、水族館兼和牛劇場を建てるのが夢ですね。沖縄のごはんはもう楽しんでいるので、あとは海を満喫したい! 水上劇場にできたらいいなって思いますね。
川西:お客さん、どこで見るの? 船で流れてくの? おまえが海弱いのに大丈夫なの?
水田:水上に浮かぶような椅子に座って、プカプカ浮かびながら僕たちの漫才を見てください(笑)。漫才の時は、僕は酔いません! 漫才は僕を強くしますから。「琉球和牛漫才専用劇場」、不在の時は水族館にして魚を見て遊んでもらう。
川西:理解できず、作りが見えてきーへんな。なんだ水族館って!?
水田:これから二人で考えていこう! 俺はお前の意見を取り入れたいわけよ。自分勝手なことはしたくないから(笑)。
川西:はい「琉球和牛漫才専用劇場」計画、持ち帰って考えましょうかね(笑)!?
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「ハイサイ気分」
ようこそ沖縄へ! 本土から来沖する有名人を歓迎する、連載インタビュー。近況や楽しいエピソード、沖縄への思いなどを語っていただきます。
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【和牛プロフィール】
<Twitter>
和牛 水田信二 @wagyunomizuta
和牛 川西賢志郎 @wagyukawanishi
2006年結成。
「ABCお笑い新人グランプリ」第30回(2009)新人賞
「ABCお笑い新人グランプリ」第31回(2010)新人賞
「2014年 第44回NHK上方漫才コンテスト」 優勝
2016年、2017年 M-1グランプリ 準優勝
★水田信二(みずたしんじ)
性別:男性
生年月日:1980年04月15日
身長/体重:168cm /70kg
血液型:O型
出身地:愛媛県 伊予市
趣味:料理/フットサル・サッカー/食べ歩き/家電製品/音楽鑑賞/
特技:料理
出身/入社/入門:NSC大阪校 26期生
★川西賢志郎(かわにしけんしろう)
性別:男性
生年月日:1984年01月29日
身長/体重:170cm /59kg
血液型:O型
出身地:大阪府 東大阪市
趣味:釣り/ラグビー/お酒/Mr.Childrenファン・ゆずファン
特技:地元の祭りの青年団ものまね
出身/入社/入門:NSC大阪校 26期生
<よしもと沖縄花月>
和牛ほか、東京や大阪で活躍する多くの芸人、沖縄所属の芸人も舞台に立つ『よしもと沖縄花月』は365日毎日営業中! お友達とご家族と、気軽にお越しください。
那覇市前島3‐25-5 とまりんアネックスビル2F
お問い合わせ:チケットよしもと 0570-550-100
公式サイト==> http://www.yoshimoto.co.jp/okinawakagetsu
饒波貴子(のは・たかこ)
那覇市出身・在住のフリーライター。学校卒業後OL生活を続けていたが2005年、子どものころから親しんでいた中華芸能関連の記事執筆の依頼を機に、ライターに転身。週刊レキオ編集室勤務などを経て、現在はエンタメ専門ライターを目指し修行中。ライブで見るお笑い・演劇・音楽の楽しさを、多くの人に紹介したい。