サングラスをかけ、耳にチェーンピアスを揺らす花田景子さん(53)は、いつもにも増してエレガントに見えた。
本誌が景子さんを自宅付近で目撃したのは8月22日午前中のこと。前日は《貴乃花親方が意識不明で救急搬送》といったニュースが、日本全国を駆け巡っていた。スポーツ紙記者は言う。
「夏巡業先の秋田市で、弟子を指導中に突然倒れたのです。一時はけいれんを発症して意識不明になったというので、関係者たちを驚かせました」
当初、おかみである景子さんは真っ先に入院した病院がある秋田へ向かったと思われていたが、予想に反して翌日も東京に残っていたのだ。記者の問いかけに答える景子さんの表情にはあせりは見えず、微笑みさえ浮かんでいた。
――親方が緊急入院されたことが話題になっていますが?
「はい、そうなんです。でも、もう会話もできるようになったと聞いて安心しました。ただ詳しい病状は、まだわかっていないそうです」
貴乃花親方は22日朝に退院し、この時点では東京へ向かう新幹線の車中にいた。そして帰京後は、あらためて病院で再検査を受ける予定だったのだ。
――おかみさんも病院へは行かれるのでしょうか?
「いいえ、私はほかに用事がありますから(病院には)行きません。親方には若い人たちもついていてくれて(私がついていなくても)大丈夫そうですし」
景子さんは、それだけ答えると車で走り去った。このやり取りについて、ベテランの相撲ジャーナリストは首をひねる。
「倒れた原因については、24日に支援者が運営するSNSで、“脳や心臓に異常はなく、熱中症によるもの”と、公表されました。しかし意識不明になった直後は、そのことは判明していませんでした。いくら弟子たちが現地にいたとしても、おかみさんが駆けつけるのが一般的だと思います」
「もともと貴乃花部屋は、おかみさんである景子夫人が、相撲部屋に寝泊まりしていないという独特な運営方針ですが、最近その傾向に拍車がかかっているとも聞いています。今年の3月に貴乃花親方が親方衆の序列で最下位の年寄りに降格され、その後、貴乃花一門も消滅したことで、景子夫人が相撲部屋の運営に対して、さらに消極的になっているというのです」
景子さんの“病院へは行きません”告白は、失敗続きの夫への“反逆宣言”だったのだろうか。