【本部】沖縄美ら島財団総合研究センターは5月から、本部町立上本部小学校の空き教室を利用して、レタス栽培の実証試験を始めている。同小の教室に水耕栽培の設備を導入して約2千株を同時に生産できる。3日、町関係者らに実験の様子が公開された。空き教室を利用した植物工場は県内初。夏季に県内で生産が困難な野菜の栽培や地元の雇用創出などを目的に実験を始めた。同小が校舎の建て替えに入る来年9月ごろまで栽培を続ける。生産したレタスは現在、品質確認などに用いられる。将来的には出荷することも視野に入れている。
教室内に棚を設置し、レタスの入ったスポンジをトレーに入れて育てる。実験では高温に強い4品種を中心に育てている。
室内で病虫害もないため無農薬での栽培が可能。一方で、設備や照明などのコストが課題だ。沖縄美ら島財団総合研究センターの阿部篤志さんは「コストは深夜電力の活用などで低減していきたい」と説明した。
見学会の参加者はレタスを収穫して試食した。本部町の仲宗根清二教育長は「新鮮で安全なレタスで、給食向きだ」と語った。
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