今年も多くの偉大なスターが、たくさんの思い出をわれわれに残してこの世を去った。そんな故人と親交が深かった方々から届いた、愛あふれるラストメッセージを紹介。題して、「大好きなあなたへ 最後のラブレター」――在りし日の姿に、心からの哀悼の意を表して。
■西城秀樹さん(享年63・歌手・5月16日没)へ。早見優(52・歌手)
秀樹さんが司会を務めるNHKの『青春のポップス』で私がアシスタントをしていたとき、ジャズのスタンダードナンバー『アンフォゲッタブル』をデュエットさせていただいたことがありました。
「秀樹さんとデュエットできちゃうの!?」と内心ドキドキの私に、「僕の英語の発音は大丈夫かな?」と声をかけてくださった秀樹さん。どんなときでもプロフェッショナルで、いつも準備が完璧でしたから、おそらくそれは、私への気遣いだったのでしょう。
結婚されてからの秀樹さんは、結婚生活では先輩だった私に、「優ちゃん、結婚生活って本当にいいよね」とお話ししてくださいました。私を見れば、「かっこいい旦那は元気?」とお世辞まで。
一度、秀樹さんの奥さまとお話しする機会がありました。奥さまの着ている服がとてもお似合いだったので、「素敵ですね」と言ったら、「全部、主人が選ぶんですよ」と奥さまがほほ笑まれて。本当に夫婦仲がいいんだなあって思ったものです。
秀樹さんと話すときは、いつまでも秀樹さんに憧れていた10代の少女の自分がいました。秀樹さんはどんなときもスーパースターの“西城秀樹”で、私の永遠のアイドル。ずっと夢を見させてくださって、本当にありがとうございました。