米国時間6日、ゴールデン・グローブ賞のアフターパーティに出席したマクドノー夫妻(写真:Richard Shotwell/Invision/AP/アフロ) 画像を見る

撮影の際にNG項目を設けている俳優は少なくない。ヌードになるシーンや特定の役柄、はたまた特定の共演者など、その内容は多岐にわたるが、ニール・マクドノー(52)はどんなことがあってもキスだけはできないと公言している珍しい俳優だ。

 

マクドノーといえば、『デスパレートな妻たち』シーズン5で務めたデイヴ・ウィリアムズ役が印象的だ。イーディの新しい夫として登場し、愛想は良いがどこか不気味な物語のキーパーソンを見事に演じていた。しかし作中、イーディとデイヴは新婚であるにもかかわらず、ベッドシーンはおろか、キスシーンも描かれなかった。そこには、マクドノーの曲げられない信念が通底していた。

 

出演契約を結ぶ際、マクドノーは制作者のマーク・チェリーにはっきりと「ご存じだと思いますが、僕は誰ともキスをしません」と告げたという。

 

チェリーは面食らったように「え? でも、『デスパレートな妻たち』だぞ!」と迫ったが、マクドノーは「知っています」とあっさり返答。チェリーはしばし考えてから「わかった。よりおもしろい脚本を書かなければならないな。良い仕事をしよう」とキスシーンなしでの出演を了承したのだとか。

 

しかし、同じABC制作のドラマ『Scoundrels』では、彼のスタンスは理解されず、キスシーンもベッドシーンもできない、と言った彼は降板させられた。その上、「NG項目が多いのはカトリックの狂信者だから」という噂を立てられ、それ以降まったくオファーのない時期が続いたという。

 

「僕は確かに敬虔なカトリックです。神と家族を第一に考える。自分自身のことはその後でいい。それが僕の信条なんです。あの数年間はキツかった」と当時に思いを馳せるマクドノーは、Closer Weeklyのインタビューで「僕は誰であろうと、他の女性とキスはしません。僕の唇は、ただ1人の女性のためにあるから」と断言している。この女性とは、妻のルヴ・ロバートソンのことだ。彼の愛妻家ぶりは有名で、忠誠とも呼べる妻への愛が、「撮影でのキス&ラブシーンNG」に繋がっているのだ。

 

「神は僕に俳優としての才能を与えてくれました。これを無駄にしたくはない。僕は仕事と5人の子どもたち、そして素晴らしい妻を愛しています。真摯に仕事をし、家族も大切にしていきたい。これは僕の父がしてきたことであり、僕が今後していくことなんです」と、マクドノーは自身の生き方について語った。

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