「映画化したらいいねと冗談では言ってたんですけど、いざ現実となると、新宿バルト9とかの大きなスクリーンで上映されることがいまだに信じられないですね」
博多華丸(48)の初主演映画『めんたいぴりり』(1月18日より新宿バルト9ほかにてロードショー)は、福岡・博多から日本に明太子を広めた「ふくや」の創業者、川原俊夫をモデルに、’13年にテレビ西日本が制作した昼帯ドラマの映画化。本作で初主演を飾り、ドラマ版続編、博多座での舞台につづき主人公の海野俊之を演じている。
華丸は「毎回期待も大きくなっていくので、なんとか応えられるよう必死にやってるだけ」という。三谷幸喜(57)は、華丸が司会を務める『あさイチ』に出演した際に彼の演技を「喜怒哀楽をすべて目で表現する」と評した。
「そうそう、おおげさだと!(笑) でも、実際の川原さんの写真を見るとちょっと僕と似てるんですよ。当時の川原さんを知っている人の中に霊感のある人がいて、『おまえ、肩におるぜ』と。僕が東京と福岡を行ったり来たりすると、『今日はおらんね。一回東京行ったろ。あのおじちゃんは東京好かんけんね。飛行機には乗らんとぜ』なんて、冗談まじりに言われたりして」(華丸・以下同)
妻・千代子を演じるのは同じく福岡出身の富田靖子(49)。福岡ならではの夫婦愛も見どころのひとつだ。
「福岡特有の、悪く言えば男尊女卑のような。山笠のお祭りのときなんか男は働かないで奥さんが全部やる。それを許す土地柄があるんだと思います。外では男がいい顔させてもらって、家に帰れば奥さんに平謝りなんですけど(笑)」
駆け出しの芸人時代から支えてくれた、華丸の妻にも共通する。
「当時のことを考えたらいくら謝っても足りないくらい、金銭面で多大なるご迷惑をおかけして。死ぬまで尻に敷かれる覚悟でやらせていただいております(笑)」
相方の大吉(47)もスケトウダラ役で出演。仲よしコンビとして定評があるが、けんかはあるのか?
「コンビのけんかも夫婦げんかもないですね。秘訣は僕が従うこと。口答えしない。『おっしゃるとおりでございます』と言うので、けんかにならない(笑)」
本作を見たら明太子を食べたくなると太鼓判を押す華丸に、明太子のおいしい食べ方を聞いてみた。
「生のまま、ごはんにのせるのがいちばんです。でも福岡では高級品なので、切れ端を買ってきて『悪なっとうかもしれんけえ、チンしとけ』と弁当にぶち込むのが定番。もうぱっさぱっさですから(笑)」