【今週の悩めるマダム】
今の夫と結婚して20年になりますが、ずっと後悔し続けていることがあります。夫と出会う前に付き合っていた彼がいたのですが、私に一瞬の気の迷いがあって、ほかの人と関係してしまったのです。それがバレて彼を心底傷つけてしまいました。夫には相談できず、今でも思い出しては反省しています。(静岡県在住・50代主婦)
後悔には大小いろいろとありますが、奥様の場合、とっても簡単な解決策がありますよ。今、横にいるご主人をうんと愛してください。それだけでいいんです。え? そんなことでは何の解決にもならない? いいえ、なります。いいですか、後悔というのは過去の出来事。もうどうすることもできないからこそ、過ぎて去るものとなり、過去と呼ぶのです。過ぎて去ったものに“今”を台無しにされてはなりません。何も知らないご主人に嫌な思いをさせる必要もない。過ぎ去ったものは戻りません。それをいつまでも抱えてくよくよしていたら、一度しかない一生が台無しになってしまう。それは愚か者がすることです。隣のご主人を見てください。何気ない日々の幸福を大事にしてください。大昔の過ちに今を汚されるのはよくありません。気持ちを切り替えて生きていくことしか、解決策はありません。
そして、1つだけ残念な過去を変える方法があります。それは今を輝かせること。今が輝けば未来も明るくなってきます。未来が明るくなれば、輝く未来に引っ張られて過去も違った形に変化していく。いい一生を生きてください。後悔は置いといて、今、横にいる大事なご主人との人生を豊かなものにしてください。そうすれば、過去の後悔は遠ざかりますよ。その愚かな経験が今を後悔させないために機能していると思ってください。その人との苦い経験があったからこそ、反省して、今があるんですよ。同じことを繰り返すつもりはないでしょ? 人間は過去に学ぶんです。そうすれば未来が素晴らしいものになり、未来が素晴らしいことになれば過去のわだかまりもいつかは消え去っていきます。
かくいう僕も、過去を呪ったり、後悔したり、くよくよしたことが何度もあります。なんで今、俺はシングルファザーをやらなきゃいけないんだ、と忙しいときにはついつい愚痴も出ます。でも、ある時、気が付きました。泣くのを堪えている息子の小さい後ろ姿を見た時、僕は過去に生きず、未来に生きなきゃいけないんだ、と思ったのです。いい思い出だけを大切に持って生きるようにしています。だから、今は息子を世界一大切に育てることもできているのです。
奥様はご主人を大事にしなきゃ。いつまで反省しても過去は変わりません。でも、未来はこれからです。さっぱり忘れ去って、もう前に向かいましょう。時間というものは不可逆的に過去から未来へと動いています。この流れを変えることはできない。しかも人生は一度限りです。今が輝けば、過去はいい思い出に変わる。これが後悔を拭い去るための鉄則です。もっともっと身近な愛を大切にしてください。後悔など愛の前で消え去ります。残りの人生、悔いのないようにお互い生きたいものですね。
【JINSEIの格言】
奥様、過去ではなく今を見つめてください。今この瞬間を大切に生きてください。そのためには過去の人に引きずられないで、今隣にいるご主人を深く愛せばいいんですよ。
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