運天漁港に打ち上げられたジュゴンの死骸=3月19日、今帰仁村の同漁港 画像を見る

 

今年3月に今帰仁村運天漁港に漂着した国の天然記念物ジュゴンの死骸について、今帰仁村議会(座間味薫議長)は27日、死因究明のための解剖にかかる関係予算約18万5千円を計上した村一般会計補正予算案を全会一致で可決した。予算の財源については2018年度に寄せられたふるさと納税を活用する。

 

村社会教育課によると、ジュゴンの死骸は沖縄美ら島財団に依頼して6月以降のできるだけ早い時期に解剖する予定。死因究明のために県や環境省が臓器を調査する。村は、教育に活用する目的で全身骨格を標本化して村歴史文化センターに展示する計画だ。

 

補正予算には、解剖のアドバイザー役を担う県外の識者に対する報償費やジュゴンの輸送費、現在保管している今帰仁冷凍冷蔵施設の利用料などを盛り込んだ。18年度のふるさと納税約1億4千万円のうち希望用途別で自然環境、教育分野への納税分を充てた。

 

ジュゴンの死骸を巡っては3月18日、運天漁港沖の防波堤に漂着しているのを漁師が発見した。体長約3メートルで、沖縄防衛局が沖縄近海で確認していた3頭のうち、今帰仁村沖を主な生息場所としていた雌の「個体B」とみられる。

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