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環境保全のため、ストローやレジ袋といった使い捨てプラスティック製品の使用の削減、禁止を促進する動きが世界的に拡大している。日本では既にすかいらーくグループがプラ製ストローの提供を中止し、セブン&アイもプラ製レジ袋の撤廃へ舵を切った。

 

エコバッグ文化が根づいてきたとは言え、うっかり忘れてレジ袋をもらってしまうという人も多いだろう。カナダ・バンクーバーのスーパーが、客の方からレジ袋を進んで断ってもらう奇策を打ち出し話題となっている。

 

地元で採れた食材を販売する独立系スーパー、イースト・ウェスト・マーケットはエコバッグの持参を強く呼びかけている。つい忘れてしまった人のためにレジ袋も5セントで販売しているが、これを買っていく人は後を絶たない。この現状を憂えたオーナーは考えた。持って歩くことがためらわれるようなレジ袋にすればよいのでは、と。

 

そこでレジ袋に「Weird Adult Video Emporium(変種アダルトビデオ百貨店)」、「Wart Ointment Wholesale(イボの軟膏卸売り)」「The Colon Care co-op(結腸ケア組合)」という架空の店名を大々的にプリントした。どれを見られても、道行く人にヒソヒソされること請け合いの絶妙なネーミングだ。

 

このアイデアを実行したオーナーのデヴィッド・リー・クウェンさんは「エコバッグを持っていても、店に持ってくるのを忘れてしまう人が多いんですよ。本当に心に残る方法なら、エコバッグを持って行かなくちゃ、と思い出してもらえるだろうと思ったんです」とThe Telegraph紙の取材に語る。

 

そしてクウェンさんにはこれを一過性の笑い話で終わらせるつもりはない。

 

「私たちが打ち出したこの姿勢に、関心が集まっているのは確かです。一度このことについて会話が始まれば、そこから議論に火が着くでしょう」

 

カナダのトルドー首相は10日、使い捨てプラスティックを2021年までに禁止する方針を表明している。

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